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トイレ事件

「ママー!!!やだよ、やだよ」


金切り声がトイレ中に響く。


オムツをした5歳児が泣き喚く。


「怖いから嫌だよ。お願い、ママ」


そう泣き叫びながら訴える。


長女は、トイレでうんちができない。

おむつでうんちをする。


今までは、いつか彼女のペースでできる時が来るだろうと思って待っていた。

でも、一向にできる気配がない。


彼女がうんちは立ってするものだと言った時、これはさすがにヤバいと感じた。



人間にとって、「下」はプライド。


だから、そのプライドを笑ってみたり、高尚に扱ってみたり、内緒のことにしてみたり、

人間は、「下ネタ」についていろんな扱いを示す。



ただの臓器にしか過ぎないのに、下はネタになる。でも、臓器の一つである「肺」はネタにならない。


肺ネタ


とか


鼻ネタ


とか


誰が楽しんで話をすんねんっていうぐらい、つまらなさそうなネタだ。


でも、下ネタは皆んないろんな反応を示す。興味を持ったり、不快な顔をしたり。


だからこそ、扱いが大変な場所。


ということで、私は放置してた。


次女の2歳児は、トイレでうんちをする。ノープロブレモ。

そうなるんだと思ってた。


そして、この泣き叫び声の朝。


あまりにも怖がっているので、

私は彼女の小さなおむつマンの格好をした彼女を抱きしめた。


昭和の血は騒ぐ。突き放して、「やるまでトイレから出てくるな!」


そういうのは容易い。


でも、私は、膝をついて、「怖いんだね」というと

彼女はホッとしたかのように頷いた。


私の間違えた声かけ。

「もうトイレでうんちをしよう。5歳になったらできるって言ったじゃん?」


それを聞いて「嫌だよ」とはじまった。



理由づけをする私。

「もう、トイレだよ。おむつも小さいし。学校も始まるし」


そして、イヤダイヤダとはじまってのエスカレート。



まずい。

私たちの信頼ブリッジが壊れそうだ。





方向転換、必要じゃー!!





場所を変えて、ソファにすわって私は、落ち着けようと思ったけど

こんなに怖がっているのならセッションかも。と思って、


私は長女にインテグレイティッド・ヒーリング(IH)のセッションを始めた。


私がしょっちゅうやっているのを見ているからか、娘はすんなり受け入れた。


そして、ストレスを有る方法でローディングしていく。


5歳の彼女には、まだ言葉にできない何かがあるのだろうと思うほど、

彼女の反応は見ている私に深呼吸を要した。


そして、出てきた修正は「迷走神経」の修正だった。



迷走神経とは、副交感神経の80%を司る。

つまり、リラックスすることも、排便をすることもここの神経が関わっている。


彼女が怖いという気持ちと、排便がトイレでリラックスしないとできないという気持ちも

なんだかわかる気がする。


そして、修正をした後、もう一つは恐怖を取り除く内容が出てきた。


呼吸をしながら

「体の中をチェックして、どこかに恐怖の種があったら、全部体の外に出して」と伝えた3回目。



「もうないってば、怖いのないよ」


と口を尖らせて言った。


(え?もう?早くね?)


そう思って、終えたセッションは10分ぐらい。


「もう怖くない。」


そういってトイレに戻っていった30秒後、

「ママーきてー!」


やっぱりダメだったというだろうか。

やっぱり出来ないと言うだろうか。


そんな不安を抱えながら、トイレに行って、彼女の指差す方をみると


あらまあ!立派な長いうんこが降臨!



おおおおおおおおおおお〜



気づいたら私は泣いてた。(*なんなら画像もここに出したいぐらい)




「できるじゃん、できるじゃん、すごいじゃん、よかあったじゃん!!!」


そう何度も言って、巫女の如く神聖に神を仰ぎ、高校野球の如く熱く私はその場で小躍りをした。



そんな私を冷静に見ながら、


「ママ、もっと出るから、おむつちょうだい」と言ってきた。


イヤイヤ、もうできるから。


そう言うと、恐怖が取り除かれて、その下にあった他の理由も出てきた。


「おむつだとうんちが出た感じがわかるから、気持ちいい」とのこと。


じゃあ、お尻にトイレットペーパーを挟んでみたら?

と4つ折りしたものを作り挟まれるという

そのシュールな画像に


私は、なんか違うかもと思い、長女の表情を見ると、(全然違うんですけど)と言う顔。



二人で目を見合わせて、「なんか、ちゃうな、これ」と笑い合った。


その後、何度か小さいうんこをトイレでできたが、もっと出るという。


「おむつがいい」


確かに、彼女はまだおむつ生活にグッドバイを言ってない。

急にセッションが始まったから、長女にとって、長年のおむつとの決別のご挨拶は必要か。。。。


そう思って、残りのうんちはオムツでやったら、

さっきもなかなか出たけど、もっと馬糞みたいなのが出た。


オムツでうんちって何が気持ちがいいんだろう。。。


そう思いこの日は一件落着。




翌日、彼女がまたうんこをしたいという。


オムツで。


イヤイヤ、昨日のオムツで最後でしょ。決別グッドバイしたでしょ。

もう使わないって言ったじゃん!


そんな別れた男のところにノコノコいく女になってはいけません!と言わんばかりの私。


でもさ

別れたからって、すぐに次に行ける時もあれば、いけない時もあるのは、

私だって、生きてきたぶんだけ重々承知よ。行っちゃうよね、また会いにさ。



そこで、どんな交渉があるかを考える。


私は、相手が


子供であれ

年上であれ

美人であれ

ブスであれ

いい匂いであれ

臭いであれ

金持ちであれ

貧乏人であれ

頭脳明晰であれ

アホであれ


相手の意見を尊重し、お互いの歩み寄り点を見つけることは大事だと思う。


だから、子供のおむつを履きたいと言う気持ちと、私のトイレでうんちという気持ちを尊重して


こう提案した。


「ねえ、じゃあ、おむつを履いて、うんちがでちゃうってなったら

 さっとお尻をトイレに置いてうんちはトイレに出すっていうのはどう???」


これで交渉完了。 双方の同意で決まった。


そして、彼女はおむつを履きながら、うんちはトイレでできた。



おむつよ、ありがとう。

いや、違う。


迷走神経よ、ありがとう。


いや、違う、インテグレイティッド・ヒーリングよ、ありがとう。



もしもインテグレイティッド・ヒーリングがなかったら

訳のわからない恐怖に苛まれてる娘を気のせいだと言って、

無理やりトイレでうんちをさせようとしたのだろうか?



セッションが終わった後の彼女の自分を信じた強い眼差しと

トイレにしっかりと自分の足で向かっていった彼女を私はずっと覚えていると思う。




今度のうんちは、どうなるかわからない。

またオムツっていうかな。どうだろう。

少しずつ変化していけばいい。


この私の選択した一連の流れは正しい選択だったのかはわからない。



でも、私は

愛を持って彼女の背中を押し、

愛を持って彼女の状態に精一杯、付き合った。


だから、それでいいとする。


いつか出来るようになると彼女を信じて、愛を持って背中を押し付き合おうと思う。



って書いたこのブログは、この間の7月ごろの話。



そして10月になった今、娘はいつの間にかトイレで立派に、立派なうんこをできるようになりました。


あのセッションから少しずつ自分のペースで、オムツをお守りのように持っていったり要らなかったりを繰り返して、今は、流れないほどの大きなうんちをオムツなしで

します。


いやーあそこで迷走神経をワークしておいてよかった!!!


あっぶねービバ・インテグレイティッド・ヒーリングです。






モノクロから虹色へ








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