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最高に幸せなお産でした

産褥期をもうすぐ終えます。

目を休めるために、パソコンや携帯はなるべくみないように、

自分のカラダがなるべく回復を早くするように控えていました。

最高に幸せなお産をしました。

あああーもう一度赤ちゃん産みたい!!と思ったほど。

そして、そこからそんな幸せから一転の怒涛の大変な赤ちゃん返りと別れ。

生と死の両方をこんな短い間に体験するなんて思ってもいなかったけど

Everything in this world is Love; just the form is different

(この世の全てが愛であり、ただ、形が違うだけ)

というのを感じた時間を振り返りたいと思います。

+++++++++++++++++++++++++++

『ん???なに?なんで白いの?なにが出てくる???』

自分の股を覗くと、そこには白い色のバルーンの端が見えた。

これって、、、どういうことでしょ?

顔を上げて目の前にいるミッドワイフを見ると

『オーマイガー』の顔。

ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょおおおおおっとおおおおお

何が出てくるの????

どう見ても、この白い物体が赤ちゃんの頭には見えない。

白くて丸い、真珠みたいなもの。

あれ、赤ちゃんが出てくる前に産道を作るためになんか出てくるんだっけ??

そう一瞬にして前回の出産を思い出すが、

そんなパレードの先頭を行く白バイみたいな経験はなかった。

すぐに、赤ちゃんの黒髪を見て手を股に伸ばして触りましたけど、

なぜ今回は白くて丸い物体???!!!

その瞬間にまた次の陣痛。

もう竜巻のようなグゥウウウウウと押し出す強さ。

『燃えるううううううううううううう』

お股が燃えるような熱さ。

体がのけぞる。

そこを私の頭サイドにスタンバイしていたドューラが

のけぞる私の体をグイッと逆側に押した。

その時、

一瞬にして、今まで鍛えてきたピラティスの身体がつながった感覚。

そして、宇宙を見るという経験。

あああ、これが本当の出産か。

陣痛がなかったら、ここには達していなかったかも、、、というまもなく

『なになにーーーーー?!

 私は何を出しているの・・・・・!?』

と聞きたい。

聞きたいけど、声は、

うごおおおおおおおおおー

と叫ぶだけだった。

ーーーーーーーーーー

急だが、ちょっと話をこれが起きる15分前。

夜中2時

どんどん本陣痛に入ってきて、私の声は動物の呻き声に変わって行った時。

2階で寝ていた娘が、初めてこんな時間に目を覚ましてきた。

「ママー」と泣いてる声が聞こえる。

私たちと一緒にいたアンドリューが二階に上がり、彼女を抱っこした。

それまでの私は、陣痛をとてもうまくコントロールできていた。

陣痛の痛みの中で、私は呼吸と共に恐怖心にも襲われず

『大丈夫、大丈夫。

 この痛みは、私のカラダが作った痛み。

 この痛みは、赤ちゃんが出てくるために必要な痛み。

 この痛みは、私の人生にこれから乗り越え方を教えてくれる痛み。

 この痛みを乗り越えたら、

 私の人生で何か起きた時に、呼吸と共に乗り越える力を与えてくれるはず。

 この痛みを乗り越える私の姿が

これからの人生のアップダウンに対して私の内なる力を信じて生きていく姿に変わる』

そう自分に語りかけながら

私は、陣痛を過ごした。

この陣痛との関わり方が、私の今後の人生との関わり方になってくる。

これからの私の人生は、

いろんなことにビビりながらの人生なんかじゃない。

これからの私の人生は、

いろんなことに自分を信じながら生きていく人生になる。

この想像もできない痛みを、落ち着いて過ごせるんだもん。

そう言って私は陣痛を過ごした。

陣痛が終わるたびに

その場にいる全員が『素晴らしかったわ!』と拍手とエールを送ってくれた。

陣痛が来た時にアンドリューの手を握る手が力が入りそうになった。

その時に、『力を抜け』と言われて、そうだった。

抵抗するんじゃない。受け入れて、流すんだった。

What you resits persists

(抵抗すればするほど、もっと執着がきつくなる的な意味)

その言葉が頭を駆け巡る。

痛みに抵抗しない。

痛みに抵抗したら、もっとその痛みは強くなって帰ってくるから。

そして、陣痛の間は、次の陣痛については考えもしない。

そんな私は今回、笑う余裕さえあった。

私は、女性だけに囲まれた。

なんだか違う静寂が漂う。

暗がりの中、たった一人の男性。それも私が愛する男性だが、

彼が抜けた瞬間に、お産は一気に神聖な女性の行事となった。

空気感が違う。

漂うエネルギーがこんなにも違うのか。

女性だけが作るそのエネルギーは温かくて、包まれて、

男性がいる安心感とは違う安心感に身を任せた。

出産は女性の仕事だから、女性だけに囲まれて行いたい。

これは、神様に願ったことの一つ。

その私の願いが叶った。

そして、カチッと私の中で腹が据わった感がでた。

気持ちとしては、

『さあ、旦那に甘えた時間はおしまいや。

 母ちゃんとして、ワイ、いくで!』とハチマキをしめる。

それに呼応するかのように、

陣痛は、どんどんとボリュームを上げるかのように強くなってきた。

その瞬間に、

二階からアンドリューが「下に娘を連れて行ってもいいか?」と聞いた。

出てくるまでもうちょっとだから、まだ連れてこないで!

そう言おうと思った瞬間に聞こえてきたこの歌。

ミッドワイフたちは二階を見上げてアンドリューに

『まだこないで!いずみの出産が気が散っちゃうから!』と。

次の本陣痛が来た時に

頭から膣まで

カラダ(姿勢)

メンタル

筋肉

子宮の収縮

そして

呼吸

その全てがつながった時

いくでええええええーーーーーー!!!!

と赤ちゃんを外の世界へと送り出しにかかった。

ブリン!

っと出てきた時に

『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーー!!!!!!

 気持ちいいいいいいいいいいいいい!!!!

 やったあああああああ!!!!!!

 いらっしゃーーーーい!!!!ヒカリちゃーーーーーん!

 よくきたねえええええええ!!!!』

と新しい娘の名前を呼ぶ。

そして、横でポーラが

『珍しい、珍しい。レアケースよ!

 羊膜に包まれて出てきたの。

 何万人に一人で私も数千人を取り上げてきたけど、

 片手で数えられるぐらいの人数よ。』

と興奮して言った。

他のミッドワイフたちも、

『初めて見たわ!!!』と興奮気味に言っていた。

ああ、あの白い球体は羊膜に囲まれて水を含んだ赤ちゃんだったんだ。

破水をしなかったんだ。

頭、肩、おしりとスルリと出てくる感覚ではなかった。

マルイ球体を押し出した感覚を振り返り、

あながち、感覚として

「鼻からスイカ」

は嘘ではないなあ

そう思いながら、破水して羊膜が顔に覆いかぶさっているようで

それを剥がされている赤ちゃんが胸の上にくるのを待った。

至福だった。

私のお産、気持ちよかった。

私、凄い!

私、えらい!

私、頑張った!

私、やったった!

私、最高!!!

そんな気持ちが後から後から湧いてくる、自分への称賛。

1度目の出産は、終わったー!って感じだった。

今回の出産は、『私って凄い!』のオンパレードだった。

泉のようにとめどなく、後から後から自分への紙吹雪が止まらない。

すべての私の願いが叶ったなあと恍惚とした気持ちで天井を眺めていた。

『抵抗すればするほど、その痛みは持続する。』

ということは、

抵抗しなければ、痛みはそこにとどまれない。

私の膣はどこも切れなかった。

胎盤も、痛みがあった瞬間に、ふむ!ときばんだら、ずるりと出てきた。

出産後に体力も残っていた。

私の体に痛みはどこにも残っていなかった。

出産は命がけ。

甘くみては決していない。

ただ、出産の数時間を通じて

私は自分の人生との向き合い方を学んだ。

抵抗すれば、するほど、その痛みは持続する。

抵抗しなければ、痛みはそこにとどまれない。

そして、その痛みは、私に本当は素晴らしいギフトをもたらすものである。

抵抗すればするほど、そのギフトを受け取ることも混乱になる。

この世は、どんな形でもギフトに溢れている。

ただ、それがギフトになるかどうか、

全ては私の受け取り方にかかっている。

私の胸には可愛いギフトがいる。

そんなことを感じた私の出産。

モノクロから虹色へ

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