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ミドルプリンスのお話


日本に帰国していた時、

私のことを愛しているなら、子供の面倒を見てくれてもよくない?

私のことを愛していないから、仕事ばかりしているのかしら。

そんな風に電車に乗っていると話している女性がいた。

一人は、ベビーカーに赤ちゃんを乗せ、

もう一人は抱っこ紐に赤ちゃんを抱え、左手には5歳ぐらいの女の子の手を引いていた。

気持ちが、しんどいだろうなと思いながら聞いていた。

何にしんどいだろうと感じたかというと

一人で子供の面倒を見ることもそうだけど、

『私のことを愛していないから』という点について。

【私のことを愛していたら、、、、】

この言葉は女性にとって、つきまとう言葉だと思う。

「仕方がない、エストロゲンが言わせているのだ」と私は思っている。

でも、男性の心理とは全くもって異なることを知っていたら

少しは楽になるのではないだろうかと”また聞き”しながら考えていた。

女性は女の子から、

初潮を迎えて少女になり、

妊娠・出産を迎えて母になり、

閉経を迎えて熟女になる。

私たちの一生時計は子宮と密接に関連している。

男性の場合は、射精をして男子から男性になる。

そう考えている人も多いかもしれない。

ところがどっこい。

彼らの場合は、

少年期→プリンス期→キング期と発達していく。

しかもプリンス期は前期・中期・後期と3段階に分かれ、

中間の中期は10年〜12年も続く。

バスの中で話を聞きながら、

きっとこの女性たちの旦那さんはミドルプリンス期に入っているのだろうなと察していた。

ミドルプリンスとは、プリンス期の中期である。(そのまんまやん)

初期では、自分の仕事で落ち着く場所を探す時期だが

中期に入ると、その仕事で自分を確立しようと一生懸命になる。

とにかくその仕事で、

自分が成果を収めるとか、

自分が納得するところに行くとか、

そこにフォーカスが向いている時期なのだ。ホルモン的に。

最後のキングの所に向かっていくために。キングダムを作るために。

例えば、

営業っていう職業に就いたときに、そこで成績を上げて次の段階に行くとか

部長という職業に就いたときに、そこで自分の部下を育てるとか

画家だったら、自分の作品をとにかく作りまくって自分を売るとか

ミュージシャンも、芸人も、建築家も。

とにかく仕事のことで頭がいっぱいの時期をミドルプリンスの時期という。

そして、そのときに自分の妻をどれだけ愛していたとしても、

仕事を優先にする。

昨日よりも今日の方がもっと妻や彼女を愛していたとしても

仕事を優先してしまう。

つまり、愛情がどれだけあるかなんて関係ないのだ。

でも、私たち女性は『愛しているなら、、、、』と考えてしまう。

だから、仕事を優先する男性に対して、私のことを愛していないんだと思い込む。

『愛しているから、安心して家を任せているのに』

なんていう男性の言葉も、口ばっかり!なんて思ったりする。

だって私たち女性は、『愛しているから、ここまでするのよ』という

愛を基準に動く動物だから。

だって、

愛を基準に動く動物だから、愛という言葉に子宮がとても敏感に反応をする。

でも、

男性は愛がなくても、おちんちんは反応をする。

とにかく、この『愛しているなら、、、、』という言葉で

女性は、傷つかなくてもいいところまで自分を傷つけてしまうことがあるということだ。

そんなことを「また聞き」した会話を元に頭の中でぐるぐると考えていたら、

赤ちゃんがものすごい勢いで泣き始めた。

ハッと現実に戻り、お腹が空いているのだと思い、私はその場でおっぱいをあげた。

アメリカでは公衆でおっぱいをあげるのは法律としてオッケーになったが

日本の事情は知らない。

一応、ダボっとした洋服に赤ちゃんの頭を入れて

胸を隠しながらの授乳でも、電車の4人の相席の目の前のサラリーマンのおじさんが

ギクリとした顔をしている。

すると私が「また聞き」していた会話の女性の一人が

私にブランケットをかけてくれた。

「また聞き」をして勝手に妄想していた上に

ブランケットまでかけていただいて。。。。

という気持ちの両方が入り混じって

『すみません』

という言葉がとっさに出た。

目があうと、とっても可愛らしい優しい目をした女性だった。

こんな女性だったら、

旦那さんはきっと安心して家を任せて仕事に打ち込めるんだろう。

奥さんが愛しているかどうかって不安なんですよ、旦那さん。

と見ず知らずの旦那さんに伝えたい気持ちでいっぱいになった。

女性が男性の一生の流れを知っている事と同時に、

男性も女性は愛を確かめたくて、愛があればできちゃう動物なんだよって事。

それを男女が両方互いに理解していたら

もっと愛は回る気がするのにって思う。

ただ、それを知らないが故に、

ホルモンに従って、家庭を顧みず頑張って働く旦那さんと

ホルモンに従って、旦那さんが帰ってくるとぷんぷんしちゃう本当は愛について不安な奥さんとがぶつかって

愛が滞る場合がたくさんあるような気がする。

しかも10年から12年は続く男性ホルモンによるミドルプリンス期。

あの頃、何もしてくれなかったよねって辛い思いになる女性は多い気がする。

しかも、男性が家から8時間以上いないと、女性は自動的に男性エネルギーに変わる。

そして、男性が家に戻ってくると

『あれ?家を出た時には女だった俺の妻が、男になっている』

と言うカオスな状態が起きる。

そうすると、家の中に男性が二人いるから、主導権争いで喧嘩になる。

俺の家という自覚の旦那さんと

こういう風にしておいて欲しいと旦那不在時の効率を考える妻の管理下にある家と。

ミドルプリンス期に入った男性が、女性にとっての5love language(ブログ)を知っていたら

きっともっとうまく回るんじゃないかなあ。

その愛を感じたら、女性は男性エネルギーから女性エネルギーに切り替わるもの。

そんなに私を愛してくれてるなんて。。。。と、男性をサポートする方に切り替わるもの。

さて、

おっぱいをあげ終わって、顔を上げるとその二人が電車から降りていく所だった。

目線だけで、ぺこりと会釈をした。

やはり笑顔が可愛い。

愛がある女性が愛を感じれずに悩む姿を見るのは

とてもじれったいものだ。

モノクロから虹色へ

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