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ラチがあく時とあかない時

  • 2 時間前
  • 読了時間: 6分

「身体に触れると、大抵どんな人生を送ってきたか感じるようになるよ」


マッサージ学校の先生が言ったかつて私に言ってくれた言葉だった。


20年経った今、わかる時もあるし、わからない時もある。


実はわからない方が多いかもしれない。


この世には私が想像を絶するほどの人生を過ごしてきたにもかかわらず

普通の顔をして一般社会で機能をしている人が多いのだと言うことに

気づいたのはインテグレイティッドヒーリング(I H)を始めてからだと思う。


だから、何か起きるだろうなっていう予想は体を触れているときにあったとしても、

それがどんな人生かなんてことは私のちっぽけな人生からは計り知れないほどだという

場面に何度も遭遇してきた。


マチルダがトークセラピーの限界について今回の講習会でも話していた。


「話していても埒があかないのよ」



埒があかない

つまり、物事が片付かないって言うこと。


何度も何度も同じ過去の出来事を繰り返し話すことは

埒があかない=そこから抜けて力強く自分の人生を生きれず、ずっと過去の出来事に囚われてしまう状態に陥る。




IHのモジュール3は身体についての調整を沢山学ぶ。



その中に、インテグレイティッド・タッチというものがある。


筋肉の反応から、ここに触れてくれという身体のある特定の場所を見つけ

そこに手を置く。


そして、そこの部分から何かメッセージがあるか聞くという行程だ。


こちらが教科書。

マチルダが話していた内容を必死に書き留めた私のノート↓



この手法は、マッサージ学校でも学んだものだった。


クライアントさんの体のエネルギーを読み取り、

エネルギーが停滞しているところに手を置く。


そして、そこの部分に何かメッセージがあるのかを訊く。


マッサージ学校で学んだことの手法は、IHと同じだけど、

結果はどっちつかずだった。


全くわからない


と答える人もいれば


驚くほどのストーリーを作り上げて、悲劇のヒーロー・ヒロインを作り出してしまうこともある。


わからないと答えた人は、聞かれることに変な宗教観?を感じて気味悪がるし

驚くほどのストーリーを話し始める人は、もっと自分はかわいそうな人間なのだというレッテルを自分で貼って

癒されるどころか、悲しみの中で帰宅をすることになる。



だから、クライアントさんにむやみやたらに話しかけることは、埒があかないと思っていた。


しかし、この手法をIHで習いセッションの中で行った時、

その性能というか、そのポイントのつき方に私は何度も驚かされてきた。




埒があかないことは一度もなかった。



ある一人の男性もそうだった。


アルコール中毒に悩んでいる男性だったが、彼のその日のテーマは、「恋人が欲しい」だった。


見た目は全く普通の方。


プログラマーでコンピューター作業の毎日だという。


そんな彼のセッションで、耳の上の側頭部に手を置くというインテグレイティッド・タッチが出てきた。


「耳の上に手を置くって反応が出ているんですけど、手を置いてもいいですか?」


「あ、はい」


私は、そっと手を置きながら質問した。


「ここの部分に、思い出や映像、メッセージなどがありますか?」


すると彼は目を瞑りながら黙っていた。


寝てしまったのだろうか?

もう一度質問をした方がいいのだろうか?


と私が思った時

彼は口を開いて言った。


「僕には継母がいます。

 父は母に逃げられました。僕は母に捨てられました。

  

 父は、頭が良かったので、お金は持っていました。

 そしてある女性と再婚し、僕が5歳の時にその人が僕の継母になりました。


 ここは彼女に何度も叩かれた場所です。

 ちょうど僕の背丈が彼女が殴りやすかった場所なのかも知れません。


 そして、生卵をここにぶつけられました」


「生卵?」


「ああ、生卵です。

 生卵をここに投げつけられたんです」


「なぜ?」


「さあ、わかりません。

 でも、ベタベタになった僕を見て彼女は汚いと言って笑っていました」


私はその光景が目に浮かんで、ゲロをしそうだった。


会ったこともないその継母の精神状態と、5歳の少年の日常の交錯を想像して

言葉にならない感情だった。


こんな状態にしておいていいわけがない。



そして、私は

彼に質問をした。


「では、今、それを身体があなたにもう一度思い出して欲しいと言っているのだとしたら

 どのようなGood Reason があるのだと思いますか?」と。


すると彼は目を開けて天井を見ながら

「今触れられながら、スゥーってあの時の痛みが掃除機に吸い取られる感覚になったんですよ」



「今日のあなたの潜在意識が出してきた望むゴールは

 『愛を分かち合う自分になる』でしたね。


 そことどう繋がってくるんですか?」


彼は

ただ、「ああ、なんとなく分かりました」と言って頷いただけだった。


多くは語らなくても、本人の中でその部分に優しく手を当ててもらったことは

きっと大きな意味があったんだろうと思う。


セッションの後もずっと「ここにまだ君が手を置いてる感じがする」と言って

にこやかに帰っていったから。




物事には蒸し返していいものと悪いものがあると思う。


言い直すと、

蒸し返す必要がないものと、蒸し返して直視した方がいいものがある。


IHは蒸し返す必要がないものは放っておくし、

蒸し返すことで、本人が軽くなり明るくなるなら、出してくる。


このインテグレイティッド・タッチもその一つだ。



クライアントさんの体の一部に触れると、


ビクッとする人もいれば、

ああ、、、、と納得する人もいる。


分からないと言いつつ、口を歪める人もいる。


自分の身体の中にどれだけ長い間をそれを隠してきたかは本人が一番知っている。


だから、そこを突かれた時、

驚くと同時にホッとするのだと思う。



もうその思い出、その感覚、その感情は手放しても良い時期なのだと言われた気持ちになるのかも知れない。



今回のIHの講習会の中でも、この手法のセッションをした時に

至る所で、自分の体の細胞に残った記憶や感覚にハッとして驚き涙する人がいた。




誰にも言えなかったこと


人知れず処理したこと


誰の手も借りなかったこと


一人で決着をつけたこと



それらが自分を小さく止まらせることになった原因である事例は少なくはない。



身体は自分の命が誕生した時からずっと自分と共にある。


自分のことを一番近くで見て感じてきた身体という箱を整理していくことがボディワークの役目の一つではないかと思う。


今回の東京開催のインテグレイティッドヒーリング(IH)のコースもとても深い時間だったなあと感じている。




京都に釘抜き地蔵という地蔵菩薩がある。


苦しみや身体の痛み(苦=く)を抜き去る『苦抜き地蔵」が転じた地蔵菩薩。


本当に身体の中に入った苦を抜くことは、ずっと打ち付けられた釘を抜いたような安堵感があるのだろうと思う。



だから、このインテグレイティッドタッチで身体が解放された時は、ずっと刺されていた釘が抜かれるような感覚に陥った人もいたと思う。



今回の受講生の方々が毎日少しずつ持っている雰囲気が柔らかく、温かく優しくなっていく様子を見て

私こそがインスパイアを受けたクラスでした。



モノクロから虹色へ







 
 
 

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