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ビバ夜間断乳!

*今回は私の育児記録です。何のためにもなりませぬが、忘備録としてお付き合いくださいませ。




「マジーかよーやばいよー」

私は一人で抱っこ紐に1歳2ヶ月の赤ちゃんを入れて

立ちながら、マツケンサンバのステップを踏み続けた明け方3時。


髪型はマツケンサンバのようにキリッというところとは到底かけ離れた

市中引き回しの刑にあったゴザ右衛門のようなボサボサの状態である。


リズム感のあるステップは重みを増し

「これって新生児の時にしていたことと変わらないじゃんさ」

とブツブツ言いながら、


オレーオレーとマツケンサンバのステップを踏む。


新生児の時と違うのは、

赤ちゃんがその四倍ぐらいの重さになっているという事だ。


最近は離乳食抜群で、体重がさらに重くなっている。


なぜマツケンサンバか。

サンバじゃなければ、気持ちが沈んでしまうではないか。


せめてもの気軽なミュージックとして私の脳から出てきたのがマツケンサンバだ。

私の邦楽にも、アップデートが必要だと感じながらも

マツケンサンバを壊れたレコードのように口ずさむ。


空がうっすらと明るくなるのを部屋の中から感じながら

足が鉛のように重い時アンドリューが登場して『大丈夫か?』と聞いてきた。



ことの始まりは、7時間前。


いつもの如く添い寝添い乳で寝かせようとした時に、赤ちゃんが乳首を噛んだ。

あまりの痛さに、バシ!っと赤ちゃんの背中を叩いて

「痛い!!!!」と叫んだ。


痛くて少しの間、うずくまっていたほど。


「もうあかん。もうオッパイ無いです。

 ママは言ったよね、おっぱい噛んだら無いって。

 この体はママの体じゃ。ママが嫌だから、もうオッパイなし!」


今までは、舐めたらあかんという天童よしみさんの歌を

「噛んだらあ、か、ん〜」と歌っていたものの

今回ばかりはそんな替え歌をする気持ちに余裕がなかった。


そして、夜間断乳に急遽決行したのだ。


と言っても、数日前から

もうそろそろ夜のオッパイやめようよと

打診はしていた。


1歳2ヶ月の彼女は、ただ発音が発達していないがゆえに話せないだけで

本当に私がいうことを理解しているのがありありと感じる。


主張もするし、対等に2歳上の長女と真っ当な喧嘩をする。

長女が叩けば、赤ちゃんはキックし返すし、

長女がキックすれば、すかさず叩き返す。

長女が大きな声を出して威嚇をすれば、、赤ちゃんも負けじと高い声で話す。


だから、おっぱい噛んだらダメ!と怒ったときの彼女の表情は

『やべえ』と顔に書いてあるほどだった。


これは理解している。

いい機会だ。このまま断乳に突入しよう。


そう直感で決めた。


「アンドリュー、今から断乳するぜ。いくよ!」


四六死苦とかかれた学ランを背中に背負うが如く

アンドリューを引き連れて、爆走した。

パラリラーパラリラ


その結果、明け方の3時のマツケンサンバだ。


まあ、後3時間の我慢よ。

そしたら朝が来る、そして1日目の夜間断乳が終わる。

残りは後2日。

そう心の中で自分に言い聞かせながら、時間がただ過ぎるのを待った。


断乳は

ほとんどの先輩ママが3日我慢したら子供は新しいルールに順応する!と教えてもらっていたので

3日間と神様と約束をした。


マツケンサンバのオレ!が終わったぐらいで

ちょうどよく赤ちゃんは寝た。


抱っこ紐をしたまま、私は布団に入って仰向けで寝た。

背中のクリップが当たって痛い。でもこれを外して起きてまたマツケンサンバ2に行く気はなかった。

そのまま私は娘を抱えて寝落ちしたのだ。



(*腰が痛いという私の前をしながら歩く次女)


二日目の晩。

四六死苦むなしく、私は出来ないとアンドリューに告げた。


身体中が痛い。


骨が痛い。

風邪をひいて熱が出たか?このご時世に!と思ったほど

もうカラダが睡眠不足と昼間一日中外に子供を連れ出したことで

ぶっ倒れる寸前だった。


そしてクリップがあったところから背中全体が痛かった。


お風呂から出て赤ちゃんは眠気と戦いながら大声を上げて泣き叫んだ。

この日はおっぱいを噛んでいないので、添い乳がない理由がない。


ずっと彼女に言った。

「おっぱい、バイバイだよ。そして、ママはあなたのことが大好きよ。

 アイラブユー、アイラブユー、アイラブユー」

そう言い続けた。

起き上がって抱っこ紐に入れる気持ちも体力もさらさらなかった。


一日中外で遊んだ彼女はなんとか眠りについたものの

2時間ごとにそれまで起きて夜間授乳をしていたペースの如く

彼女は22時に起きた。


泣き叫ぶ彼女の横で熱で身体中が痛いと思っている私がいた。

私ができるのはアイラブユーと耳元でささやくだけ。

そんなんじゃ納得がいかない、浮気されて憤慨する彼女のように泣き叫ぶ赤ちゃん。


そこに、スーパーヒーロー登場。

アンドリューがどこから出したのかミルク瓶を出して、

そこにオートミルクを入れて娘の名前を呼んで抱き上げて連れて行ってくれた。


「殿ー!!!」


昨日の私のマツケンサンバはあなたに託した。。。。頑張れ、殿!


もう、言葉にならぬ安堵感があり、私はそのまま寝た。

と言っても、どこかで覚醒をしながら、

赤ちゃんは寝れたのか、泣いていないか、アンドリューは大丈夫か?と

身体中から出る探知機は消せなかった。


そして、泣き止んだのを確認したと思ったら

夜12時にまた泣き始める。


今度はアンドリューの歌が聞こえる。

赤ちゃんが静かになる。

私の横でアンドリューが今度は抱っこしながら寝た。


明け方2時、また赤ちゃんが泣く。おっぱいという彼女なりの発声で泣いている。

おむつを変えたアンドリュー。

フロアにそのまま寝てしまったらしい。

まさかと思うけど、フロアにそのまま置き去りにしていないよね?


そう心配になりながら、

いやいや、男性は頼られて本領を発揮する。

アンドリュー君を信じようじゃないか!


そう自分に言い聞かせ、目を閉じた。


明け方4時、赤ちゃんが泣く。

よく頑張ったよ、アンドリュー。

そう思って、私は赤ちゃんを抱っこした。


すると、なんと、なんと!

私のおっぱいをまさぐらずに胸で寝るではないか!!!!!



よっしゃーーーーいい兆しだ!

私のおっぱいなくしては寝たことがないのに、寝たぞおおおおおお!!


そして3日目。

寝ました寝ました。

何もしなくても、寝ました。

そして、一晩中寝ました!


もう2時間おきに起きない!!!




ああああああああああああああー

オレ!オレ!オレ!!!


こんな日が来ると思っていましたか?国民の皆様!

こんな日が来ると!!!


しかも我が子は2日で成し遂げましたぞ!

よくやった!娘!!!偉いぞ!


その湧き上がる喜びに、「まだ喜ぶのは早い!」と私の右腕のアンドリューはいうのです。


そして、4日目。

寝ました、寝ました。もう、一晩中寝続けています。


私の3年間の2時間おきの夜間授乳、これにて一件落着と、

桜吹雪を見せたい、桜吹雪を浴びたい!


ああああーお疲れ様、私。私の体、私のメンタルゥ。


まだ2時間おきに起きる癖が抜けないけど、

これが8時間連続で寝れる日が来るとは、国民の皆様、思っていましたでしょうか!



この喜び、伝わります?


あのですね、これできっと分かっていただける事でしょう。


翌日、買い物をしていて駐車場に戻ったら、私の車の後ろに出ていた自転車を乗せるラックが

めっちゃ壊れていたんですよ。

誰かの車がぶつけて、壊して、そのまま逃げたんです。


見て、どうしたと思います?


どうしよーってなったんですよ。多分15分ぐらい。


でも、なんかどうでも良くなってきて、


まあ、あるよね、こういうこと。

しかも、きっとこれぶつけた人の車も結構ダメージ受けているんちゃう?

今頃、ドギマギしながら逃げ回っているんだろうな。

頑張れ。

こんなん金で解決できるなら、それでエーエー。


で、終わったんです。



睡眠ってすごい。

睡眠って、私の心のオアシス。


睡眠って、人を大らかにしますよね。


もしも睡眠がなかったら、

四六死苦を引っ提げて、ぶるんぶっるん、暴走爆走していたに違いない。


あああーこわ。


この3年間の睡眠をいっぱい取り戻して

私、元気いっぱいになって再び復活ですわ。


モノクロから虹色へ


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