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またもや再発

夏からこの秋に入ったこの4ヶ月間、私の体は少しずつブレイクダウンをしていったように思う。


胃腸がひねられたように痛みが出て悶えたこの夏。

食べることに怯え、何がトリガーするのかを気をつけながらいた夏。


そして、自分の人生をフルに生きるという事がトリガーになって痛みが出たのが最後。

私は、自分の人生をフルに生きるということを納得していったかのように感じていた。


そして今度は徐々に皮膚がおかしい現象を見せ始めた。


最初に手の痒みがどんどんとひどくなっていった。

思い返せば、長女を出産してからこの痒みは始まったように感じる。


1日のバタバタが終わり、ようやく子供たちと一緒にベッドに入り

1日が終わろうとすると、指先が無性に痒くなる。


引っ掻いている瞬間は、実に気持ちよく天国の気分だ。

そしいて、引っ掻き終わった瞬間に猛烈な痛みが手を走る。

これを毎日繰り返してきた3年半。


引っ掻いている間の一瞬の安堵と解放。

そしてその後の無性の痛みと後悔。これを何度も繰り返してるうちに

摂食障害の少女を思い出した。

食べた物を吐く少女は、トイレに入って吐いている瞬間は安堵と解放があると。

その後に、酷い後悔と恥の気持ちになると教えてくれた。


彼女は、吐くと言う行為で、私は、掻くと言う行為。

全く違う症状だが、根本原因は似ているのかもしれない。


そして、

いよいよ、私の潜在意識なるものかは、手だけにとどまらず私の顔にも侵食してきた。


顔の皮膚がボロボロだったのは2014年が最後だったように思う。


良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、私の顔は2014年を最後に赤くなることをやめた。


すっかり治ったと思っていた7年後の今、また再発をしたのだ。


この7年の中で、

何度か虫か何かに喰われて、腫れることはあったが1週間もすれば治っていた。


でも、今回の腫れ方は違う。知ってる、この腫れ方。あの時と同じ腫れ方だ。


右目が腫れ始め、少しずつ私の顔は蝕まれていく感覚に襲われた。


顔が腫れて、痛くなると何もできなくなる。


顔の皮膚が小さいナイフで絶え間なく傷つけられている感覚なのだ。

絶え間ない痛みで呼吸が浅くなる。

顔の熱さと目がどんどんと潰れていく感覚が、心に絶望感を呼び起こす。


どうしよう。


それでも私は、ステロイドを一切使わない。

なぜならば、ステロイドで押さえつけたときの跳ね返りを私は知っているから。

もう視力を失い、体の機能を失うところまで自分を捨てることはしたくない。


その代わり、

体からのメッセージを受け取る方法を取る。


ただし、このプロセスは自分への忠誠心を深く問われる。そして、忍耐力も。

だから、とてもキツい。いつこの痛みと痒みが消えるか分からない果てしなく感じる耐久レースだ。


でも、今回は7年前とは違う。

だって、あの時は自分だけに集中していればよかった。

今は、目の前に子供がいる。二人の幼い子供がいる。

あの耐久レースをしながら、子供を微笑ましく成長を見守る自信がなかった。


今回、イケるだろうか、私。

そう案じる気持ちが出てきたのは、

朝、意識が起きた瞬間に、目の重みを感じた時だった。


目の中が熱くざらついているのを感じる。

「昨日よりも酷くなっている」と感じる。

ベッドから起き上がるのがしんどい。


鏡で見た自分の顔に絶望感を抱くのを知っているからだ。


そして、アンドリューに言った。

「私、後どれだけ我慢できるかわからない」


その言葉に

「どう言う意味だ?」と彼は言う。


「二人の子供がいて、彼女たちは君を愛しているし、必要としているんだぞ。」


顔と同時に、心も壊死していくような感覚に襲われる。


心の中で、(だからだよ)と呟く。


こんな痛みを伴いながら、彼女たちにいい影響を与えられるわけがない。

きっと痛みでイラつくしい、痛みで笑う事ができない。

そんな自分をそもそも許せるわけがない。


ネガティブのスパイラルは

こうやって蟻地獄のように

上に上がるよりも下に引きづられる方が強いフォースを持っている。


そんな時、友人から一つの絵が送られてきた。


自分でありなさい

自分を受け入れなさい

自分に価値を知りなさい

自分を許しなさい

自分を祝福しなさい

自分を表現しなさい

自分を信頼しなさい

自分を愛しなさい

自分に力を与えなさい




私の体は不良品だと思っていた。

みんなが小麦粉を食べて、チーズやケーキを食べて大丈夫なのに、どうして私の体はダメージを受けるのか。みんながコーヒーを飲んでも、豚肉や添加物を食べても大丈夫なのに、どうして私の体はダメなのだろう。


でも、そんな私の心を知っているかのように、彼女はこのメッセージだけを送ってきた。


こんな私を受け入れ、こんな私にある価値を理解し、こんな私を許す。


そして、この私を祝福し、この私であることの表現をし、この私を信頼する。


そして、私を愛し、私に力を与えよ。


私の体が不良品なのではなく、最善の形で働いていると信じてみようか。


力を与えるときは決まって笑うときだ。


鏡に向かって言った。


「ウケるんですけど!どうしたの?この顔!

 こんなに赤く膨れ上がるまで、怒ってるのか?それとも、一生懸命になっているのか?」


振り絞っていってみた。


そして、鏡から遠ざかった。

もう鏡を見なくていい。

絶望になる気持ちにわざわざ行かなくていい。


私に力を与える方法二つ目は希望を与えること。


Integrated Healing をしてもらった。


そこで出てきたのは、" Perfectionist ”だった。


え?!完璧主義??

もうそんなのとっくに終わったはずなのに。


その時、摂食障害であると教えてくれた女性を思い出し、彼女が言ったことが頭に浮かんだ。


「自分以外の誰かになろうとしているんです。

 太っている私が本当の私なのに、これじゃあ、人に認めてもらえないっって。」


金髪の18歳の少女の歯は吐きすぎてエナメルが溶けているのだと見せてくれた。


「完璧に演じて人から称賛を得る

 もしくは

 本当の自分を見せて、人から愛される

 

 このどちらかの生き方しかないってカウンセラーに言われたんです」


18歳なのに、しっかりした口調で私に教えてくれた。


「でも、本当に私を知って、人って引かないですかね?っていうか

 デブの私を知って、人はもうすでに引いてるのだから、

 一生懸命に痩せようと自分ではない人物になるしか私には方法がないのかな」


そんな風にうつろな表情でボソッと語った。


彼女のことが脳裏にチラつきながら、

私は自分の完璧主義で誰かになろうとしている自分について考えてみてることにした。




続く



モノクロから虹色へ



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