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「私は大丈夫だから」の代償

「私は大丈夫だから、あなた、行ってきて。」


その言葉の代償は大きかった。


今月の生理は、10年ぶりに酷い生理だ。


排卵期の後から、体が火照る様に熱い。

寝ていても、自分の寝汗で目が覚める。


何を食べても、口寂しくて、何かを口に入れたくなる。

甘ったるいもの。ねっとりしたもの。

それを苦いお茶やコーヒーの香りで流し込む。



イライラが募る。

そのイライラは、マグマのように地下にあって見えないが地響きによってその存在は

明らかだ。


そのイライラを甘いドーナツで下に押す。

そのイライラをかき消すために、友達とたわいもない話をする。



思い返せば、



先月ニューヨークに母のケアに飛んだアンドリューは休む間もなく仕事に復帰した。

彼自身も疲れているのはよくわかった。

彼のおかげで、私たちはこのお家に住み、温かいお湯が出るシャワーを浴び

ふかふかのお布団で体を休めることができている。


彼をケアするのは当たり前のことだ…と思った。


彼を一人にしてゆっくりと休日を休んでもらうために、

私は12月31日、子供たちを連れて外へ出た。

レゴランドは、私にとって休憩場所だ。


子供たちは走り回り、私も彼らのはしゃぐ顔を見て心が和む。


アンドリューが途中から参加して年末の花火を見ることになった。


寒い夜のなかのクリスマスイルミネーションは、美しくこころが和む。


は、ず、な、の、に、



家に帰ってから、突如、ひょっこりと鬼の私が顔を出した。


明日は2023年だというのに、

子供をお風呂から出した私はアンドリューに向かって

「後どれぐらい、休みを必要としてんの?」と

低い声で聞いた。


ギョッとしてアンドリューは見ていた携帯から顔を上げる。


「私だって、疲れているんだよ。

 楽しいけど、疲れているんだよ。

 講習会が終わって、休む間もなく、あなたをニューヨークに送ったものの

 私はずっと走り続けて、、、う、、う、、うっ


完全なる感情の崩壊。


「オッケ、わかったよ。明日は僕が子供たちを連れていくから。君は一人で休んだらいいよ」


そして、正月早々。

「昨日は、ごめん。生理前でなんか、おかしい。

 っていうか、生理の前にこんな風になるのが久しぶりすぎて、自分じゃないみたい」


そういって落ち着いたかと思いきや、その夕方、次女の昼寝から起きた後の激しい泣き叫び声。

それも1時間近く続く泣き叫び声に


「かわいそうに。まあ2歳児ってこんな感じだったよなああ」


なーんて思う私の一方で、


驚く速さでその泣き声に耐えられない私が、ぬぅっと顔を出し


「アンドリュー、やばい。もう、この子を投げちゃう」


と言うと

「だから、感情的に不安定な人に子供を預けるのは危ないんだ」


と言って娘をすかさず抱っこした。


心なかで(本当だよねー)とか(わーあっぶね)と自分の感情の恐ろしいアップダウンに対して

思いながら


(マジで、セルフケアって、人の命に関わるわー。

 母親がセルフケアを怠るって、子供に身体的、感情的に傷めるわー)


と心にもう一度リマインド。


もちろん、子供を投げることはない。

でも、その衝動を感じた瞬間があったことは否めない。


まだ長女が0歳児の時のこと、

自分の睡眠ギリギリの中、娘におっぱいをあげていて、

乳首を噛まれたときに、もうダメだと限界を感じて

アンドリューに『殴っちゃうから、娘を私から離してどこかに行って!』と言った時のことを。


私は、器の大きい人間になりたかったけど、

全く器の大きい人間ではなさそうです。


自分を犠牲にしても、他人を許容するという器の大きいと言われる人に憧れたけど

全く正反対です。


自分を大事にしてから、他人を大事にできる人間だと思います。



それを母親になって、ようやく理解した私。



そして、色々と感情のアップダウンの波に埋もれながらも顔を水面上になんとか出して

迎えた生理。28日ぴったりで、きたけど、真っ赤な生理だけど、いつもと違う。


腰は重い。

肩はこる。

頭も重い。

やる気がゼロ。

誰かに当たりたい。

何か甘いもの食わせろ。

誰か一発殴らせろ。




そんな私の今回の生理。


何をしたって、どうともならない。


(久しぶりじゃん、この感じ。)と思って便座に座ると


メッキが剥がれるように、ハラハラと血が出てくる。


いつもだったら液体でドルゥンと気持ちよく出てきてくれるのに。


ハラハラハラハラと涙を流すように出てくる血。


これ、アドレナリンがですぎて、

黄体ホルモンが十分に出なかったな。。。。


便器を見ながら、反省。


これをまあ、生理が28日周期で来ているしと、安心をぶっこいて見逃すと

来月は、多分生理が遅れる。

そして、血がどんどんあずき色になってくるパターン。

そして、するりと始まらずに、さっきのハラハラの赤い血が、

ポツンポツンのあずき色の血に変わってくる。


血は出るのに、生理が始まらないよっていうパターン。

そして、子宮筋腫になってくる。





ああ、

終わったら、バギナスチームバスをしよう。


こんな私の年明け。



なんだよ、「私は大丈夫だから、あなた、行ってきてって。」って。


昭和のいい女ふうをやってしまった。



身の丈を知る。


だからと言って、行くなとは言わない。

彼が義母のところへとすぐに飛んでくれて本当によかった。


問題はこのフレーズ。

「私は大丈夫だから」


無理してる感、満載。戦争中に旦那を見送る婦人たちの声に似ている。



もっともっと、自分を甘えさせてあげてたら、休息を自分に許していたら、


きっと生理もマシだった。

きっと悪態もつかなかった。

きっと肩こりもなかった。

きっとマグマの地響きもなかった。

きっと鬼がひょっこり出てこなかった。

きっと子供を投げたくなる衝動も出てこなかった。


全ては、自分のケアを怠ったから。



女が「私は大丈夫だから」と犠牲者意識に酔いしれた時

(いいことをしていると思った時 もしくは、 何かに対しての責任を一人で背負ったとき)


どちらかが起きる。


その1

ずっと犠牲者になる。ずっと誰かの何かになってる。生き残るために自分の意見を消して弱い女性性を使い始める。


その2

攻撃的になる。キツイ性格になって、生き残るために男性性を使い始める。


そしてその症状として

体に痛みか、病気が出る。

もしくは、鬱か不安症になる。


それでも、気づかないように

食べ物か、アルコールか、ドラッグか、買い物を使って、その気づく感覚器を麻痺させる。


これ↑10年前の私。

20代は、ずっとこのサイクルの中にいた。


私は医者ではない。

でも、この11年子宮のワークをして、女性の子宮を触って話を聞いてその女性の顔を見てきて

思う。


このサイクルにいると、子宮筋腫や内膜症になっていく。


私も子宮筋腫の影が出ていたから。


でも、抜け出す方法を知ってる。


ということで、

生理が終わるまで、ゆっくりと仕事も何もせずに、家族とのんびり旅に出ます。


自然を見て、友達に会って、ぼーっとして、大笑いして

子供たちの笑い声を聞いて、時間を過ごしてきます。


来月の生理は、とってもいい状態になるために。







モノクロから虹色へ








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