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お手紙

拝啓 S様

妊娠後期に入ったお身体の調子はいかがでしょうか?

先日は、

ヤムナボディローリング のオンラインクラスを受けていただきありがとうございました。

前回のセッションの宿題をしてくださったことで、

前回よりも身体の改善が見られたこと、

そして、

今回のセッションで、より身体が上に持ち上がる経験をされたこと。

そのお手伝いができてとても嬉しいです。

これから後期に入り、お子様もグンと大きくなっていくことだと思いますので、

是非、気持ちがいい範囲でボールに乗ってくださいませ。

さて、本日は、前回のクラスの後、

私は、少し出しゃばりすぎたと思い反省の意味と、その想いをお伝えしたく

お手紙を書かせていただくことにしました。

クラスの後に、

S様が産後1ヶ月は実家に帰ってお母さんに赤ちゃんの子育てを手伝ってもらうという事をシェアしてくださいましたが、それを聞いて私は内心、少したじろぎました。

なので、

『旦那さんは、産休取らないのですか?』

と私はお伺いしました。

『いやーそんな考え、ないと思います。とりあえず、パパ講座に行ってもらっただけでもオッケーかなって。まずは、最初の1ヶ月は私が様子を見て、どんな感じか慣らしてから旦那さんに入ってもらおうかなって』

という言葉に、ますます、私はたじろいでしまいました。

なぜかと言うと、

今まで色々な女性のセッションをしていく中で

産後に旦那さんと距離ができた女性が多く見てきたからです。

ほとんどの産後の女性が、

旦那さんに対して、

怒り、失望し、諦め、何も言えず、ただただ心の内側に不満だけが募っていく、

そして

伝えても分かってもらえない無力感

と言うのを感じているのでした。

当初は、私は、子供もいませんでしたし、

男性ってそう言うものなのかもしれないと思っていたのですが、

よくよく話を聞き、また私自身も子供を授かった上で、

産後のスタート地点での、女性の男性のことを思ってと言うなの元の

特有な考えと行動が、

その結果を招いていることに起因しているのが一つの原因という事を学んだのです。

特にアルファな女性は、思いやり深いが故に、相手のことを思い、迷惑をかけないように、そして自分がその状況をコントロールできるように、先回りして物事をチャッチャト決めていくのが特徴です。

ですので、

旦那さんのことを思って、

そして、自分がリーダーシップを取ろうとします。

つまり、まず「自分が」赤ちゃんをちゃんと育てるために安心な環境を整えようとします。

ここで、一度振り返って欲しいのです。

赤ちゃんは、二人の赤ちゃんであり、

『自分がまず赤ちゃんをちゃんと育てる環境を先回りして整える』

必要はないのです。

これを言った時点で、父親の旦那さんは蚊帳の外です。

(あなた、大変でしょ。

 私が分かった状態で、その上でサポートをしてくれればいいから。)

このパターンは、子育てだけはなく、

仕事面でもそうではなかったでしょうか??

友人との関係でも、ああ、私やっておくから、って言っていなかったでしょうか?

それで、仕事とご友人関係は回っていたとしても、

家庭では、家族の主人である旦那さんをそう扱ったら、

その後の行末はどうなると思いますか?

いつも奥さんが舵をとって、仕切って、疲労困憊です。

そして、赤ちゃんが生まれた1ヶ月、

Sさまが赤ちゃんとのペースに慣れたころに、

旦那さんのところに戻ったら、二人の子育ての間で、雲泥の差ができています。

女性にとっては、まだ1ヶ月です。

身体も万全ではないですし、心だってホルモンでアップダウンしています。

そんな時に冷静にこれを手伝って頂戴、とか、教える余裕があるでしょうか?

私はありませんでした。

そして、フツフツと思うのです。

『お母さんは言わなくてもやってくれたのに、

 どうして旦那は分かってくれないのかしら?』

言うのも、めんどくさくなってきます。

そして、自分しかできないかと諦めと怒りに変わってきます。

こんな流れで。。。。

1ヶ月の間におむつや、抱きかた、おっぱいをあげるタイミングなどを赤ちゃんとの間で確立したあなたから、

全くもってそんなことを知らずに1ヶ月仕事と一人暮らしをしていた旦那さんが

抱っこして、おむつ変えて、と頼まれたら、きっと赤ちゃんは泣くでしょう。

男性にとって、誰かを泣かせるなんて、プライドが許しませんから

奥様に言うでしょう

『泣いちゃうから、君がやってよ』

そして、奥様は思うでしょう。

『あなたの子でしょ!あなたもやりなさいよ!』と。

おむつの交換や抱っこは一日何十回、そして数時間と続きます。

その度に、赤ちゃんを泣かしてしまうことに心を痛めている旦那さんから

『分からないよ。君がやった方が、赤ちゃんが泣かずに済むよ』

そう言われて、寝不足のあなたは思うでしょう。

『もう、やってくれないなら、いいよ。私が一人でやるから。本当に頼りがいがない!こんな人だと思わなかった!』

と。

そうやって、少しずつ少しずつ、ズレていくのです。

相手の思いを知らず、相手の状況も知らずに。

S様と話していく中で

私の中で溢れる今までのクライアントさんやそのほかに話す機会があった方の顔が

沢山出てきました。

たくさんの女性の、

旦那さんに対する失望感を聞き、

旦那さんに対する距離感を聞き、

旦那さんに対する愛情の失いを聞いてきましたから。

そして、逆に旦那さんからの

奥さんに対する混乱を聞き

奥さんに対する力不足を聞き

奥さんに対して何をやっても満足させられない脱力感を覚え

奥さんに対する距離感を聞いてきましたから。

アルファな女性の一番苦手なのは、

ノープラン

です。

「分からないけど、やってみようか、試行錯誤しながら。」

と言うのがとても苦手です。

だから、先回りして、ちゃんと道筋を作り、バックアップ体制を頼みます。

そんなアルファな女性は、

仕事だと頼もしいです。

友達とのバーベキューでも頼もしいです。

でも、それは、家族ということを創るには、残念ながら弊害となります。

もうあなたは

お腹の中で10ヶ月育て、産むという大きな仕事をすでに十分にしているのです。

赤ちゃんが生まれたスタートは、

どうか、ノープランで旦那さんと一緒に始めてください。

そして、二人でいろいろなチャレンジに立ち向かう新しい自分を楽しんでみてください。

あなたの一番苦手な言い合いにもなる日もあるでしょう。

分からなさすぎて、泣く日もあるでしょう。

何を試しても泣き止まない日もあるでしょう。

お互いが寝不足でヘトヘトになる日もあるでしょう。

それでも、どうしようかと二人で試行錯誤してください。

どうか、二人で、その荒波を一緒に駆け抜けてください。

一人で先回りしないでください。一人で偵察しに行かないでください。

旦那さんと、一緒に歩んでください。

自分の選んだ旦那さんを信じてください。

自分の選んだ旦那さんを頼ってください。

きっとあなたが信じて100%頼ったら、

彼自身がまだ自分でも知らない実力を発揮することと思いますから。

それは、お母様のサポートを一切得るなと言ってるのではないんです。

お料理を作ったり、洗濯をしてもらったり、赤ちゃんをあやしてもらったり、

おむつの替え方を教えてもらったり、大いにお母様からの智恵をいただいてください。

ただ、旦那さんと一緒に学んでください。

旦那さんに大いに迷惑をかけてください。

お母様に家に来てもらってください。

あなたのいるべき家は、旦那さんと構えた家であって、

お母様のいるご実家ではないですから。

きっと、2年後二人で振り返った時に、

今では想像もしていない二人の信頼関係が出来ていることだとおもいます。

あの時期、辛かったけど、一緒に乗り越えてきたと思える日が。

私の体験ですが

私自身、親族が近くにいなくて大変でしたけど、

それでも、私は迷って泣きながら旦那さんと一緒に赤ちゃんと過ごした育休の時間を今ではかけがえがなく思っています。

なぜ泣いているのか分からない。

でも、もう乳首は痛い。

そしたら、自分の乳首を差し出す旦那。

違うと言って怒り出す赤ちゃん。

じゃあ、どの指だったら乳首に似ているか?と話し合い、

赤ちゃんの口に小指を入れると吸い始めながら寝た赤ちゃん。

ほっとした私たち。

指を外すと、旦那さんの爪に汚い黒いものが入っているのを見てキレる私。

石鹸で洗いにいく旦那。

泣き出す赤ちゃん。

戻ってきて指を入れる旦那。

泣き止む赤ちゃん。

でも石鹸のあまりの人工的な匂いに『そんな人工的な匂いを赤ちゃんの口に入れないで!』と泣き喚く私。

その時間、朝の3時。

どうしようと、アロマオイルを塗る旦那。

そんな原液を指に塗って、赤ちゃんに毒を持った!

とまたヒステリックに泣き叫ぶ本能出っ放しの私。

じゃ、、、と行って、タオルを巻いて口に入れる旦那。

赤ちゃんを殺す気か!と怒鳴り散らす私。

そんな時もあったなあ。

と思い出しますが、今では笑える思い出です。

私は、S様にそんな試行錯誤の後から笑える時間を体験して欲しいです。

女が男性のことを思って一人でやる時代は

戦争時代に

徴兵された旦那さんのために、女が家を守る必要があったからです。

お国のために命をかけるプレッシャーがあったからです。

その時代の考え方を、この令和にもたらさないで。

お父さんを信頼してる母親の姿を見れる子供は、ラッキーです。

アメリカにいて、すごく思います。

あなたのお子様が女の子だったら、男性を尊敬することを覚えるでしょう。

あなたのお子様が男の子だったら、女性から尊敬されて頼りになる男性と成長するでしょう。

その始まりは、赤ちゃんが生まれた瞬間に始まります。

生まれる前の恋人時代は、お互いに個人だったと思います。

でも、生まれた瞬間にチームになります。

彼をリーダーにしてあげてください。

初めは頼りなくても、あなたが選んだパートナーです。

きっと応えてくれます。

彼を選んだあなた自身を、信じてください。

それが、前回のセッション後、私が伝えたかったことです。

長い文章を読んでくださり、ありがとうございました。

S様が、女性として、新たな一面の母親としての顔を持って

益々美しく変化することを心から願っております。

では、次回のセッションでお会いできますことを楽しみにしています。

敬具

滝口いず美

モノクロから虹色へ

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