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男性の本質


先週の火曜日に30名位の人たちが我が家に集って『Movie Night』をした。

観た映画は「The work」

刑務所のなかでセラピーが行われたドキュメンタリー映画である。

そのセラピーとは今、アンドリューがスタッフとして入っている団体の活動であり

『男性の心の傷は、男性によってでしか癒す事が出来ない』

と言うある心理学者の言葉によって出来たグループセラピーである。

この映画のなかで行われている内容は、私達が毎週火曜日に集って行っている内容に似ていた。

この映画を観て私は終始泣きっぱなしだった。

ある男性は、

自分が刑務所に入ったのは、ある人物のお腹を八つ裂きにしたからだと言う。

普段の生活で私はきっと交わらないであろう男性達がそこにいた。

どんなに怒り狂っても私は、誰かを八つ裂きにしようとは思わない。

だから、彼らとは、

きっと、分かり合えないであろう。

きっと、どこかの精神がイっちゃっているんだろう。

きっと、元から変な人なのだろう。

そうやって、彼らとわたし自身を距離を置き、

私には理解出来ない人と区別する事で、他人事の様に見ていた。

そんな彼らが映画のなかで

セラピーを通じて、自分の内側の心の傷に向き合う事になる。

その中の一つに『裏切られた事はあるか』というお話をする。

自分が尊敬していた人に全てを話していた。

彼の事をとても信頼していた。

そして、自分に彼女が出来た。彼女との事を彼に話した。

すると、その自分の話した内容を翌日にはみんなに言いふらされていた。

『信じていたのに、どうして皆に言いふらすんだよ』

そう追いつめると

『女とようやくやれたクソやろうが何言ってんだ』

という様なジャッジを受けた。

そこから、自分の感情を人に話すのは止めよう。

人前ではもう泣かない。悲しみも見せない。何も見せない。

そう心に誓ったあの日から、ドンドンと自己破壊が起きていく。

自分が誰よりも重要だと示したいが為に、

多くの男性は暴力を使う。

暴力を見せた瞬間に、人は、彼らにひれ伏す。

その瞬間、自分が傷つけられる事はないという安心を得ると同時に、

人とつながると言うチャンスを失う事になる。

人と繋がれない淋しさ、でもつながったら傷つけられるかもしれないという恐怖。

ただ、自分はあんな風に二度と傷つけられるモノかと暴力が止まらない。

どんどん重要を示す度に人との繋がりが出来なく独ぼっちになる。

そんな事をシェアした彼に、1人のファシリテーターが言う。

『僕は君を傷つけない。

 絶対に僕は君から去らない。

 君が一緒にこの苦しさから出るなら、僕も一緒に出る。

 僕を信頼して。

 君の背中を支えるから。』

そんな風に彼に声かけをして、伝えた。

『顎を触っても良いか。

 君を傷つけない、ただ、顎を触らせてくれないか。』

彼の顎は泣きたいけど、泣くのを我慢しているためにグッと食いしばっている。

その顎にそっと触れるファシリテーター。

『顎をリラックスしてご覧』

そう伝えて顎をリラックスすると

ずっとずっと我慢してきた感情が一気に溢れ出す。

床にうっぷして、泣きわめく彼。

それを支える他の男性達。

心が開く瞬間とは実に美しいと思う。

そして、映画を観終わったとき、

彼らも私と一緒の人間なんだと思った。

違う世界の人だと思っていたけど、同じ世界の人だった。

私も、私のセッションに来てくれたクライアントさんの味方でいようと思った。

もしも、彼らが良くなりたいと心から願うのであれば。

周りを見渡すと、一緒に映画を観ていた男性達が泣いている。

たかが、1人の人に裏切られた位。。。。

そう思うかもしれない。

でも、たかが1人の人が、自分にとって、たった唯一の人だったら?

そんな1人のケースから始まって、

後から後から、色々な傷を色々な人がシェアしている。

とにかく、ずっとずっと号泣だった。

映画が終わった後、みんなで『Be Real』でいられる場所って大切だなって話をした。

この仲間と毎週火曜日にあってワークが出来ている事が私にとっては

とても大きなギフトだと改めて感謝で一杯になった。

英語が分かる人には、映画を是非見て欲しい。

そして、映画を全体的に見て、一貫して私が思った事は

男性にとって、『Respect』される事がとても大切であると。

男性にとってrespect= be lovedなのだと。

そして、そのrespectが無くなった瞬間に、私は愛されていないと感じる動物なのだと。

respect とは、神様の様に上に奉る事ではなく、「相手を尊重する」という事だ。

相手の事を、バカにしないと言う事だ。

デートマスターの友人が言った事がある。

『女性が旦那さんに対して悩みがあるのはいいわ。勿論、あるわよ。

 違う生き物なんだから、迷う事も混乱する事もある。

 でも、その女性が旦那さんの事をバカにして話し始めた時に、思うのよ。

 あ、この夫婦は奥さんが変わらないと無理だなって。

 そして、その女性がうちに旦那がどれだけ馬鹿かって言う事をネタにし始めたら

 もう終わりだなって思うのよ。

 バカにされて大丈夫な男性なんていないわ。

 バカにされる度に愛する価値がない人と言われているの同然なんだから。

 そんな事を言う女性といたいと思う?大切にしたいと思う?』

その話を聞いて思い出した出来事があった。

私が25歳の時、私の親友は結婚をした。

相手は、寡黙な旦那さんのイメージだった。

そんなある日、私が大失恋をした日に、家に1人でいるのが辛かった私は

彼女に泣きながら電話したら『今からおいで』と言ってくれて、

名古屋にいる彼女の家に向かうべく夜、1人で電車に乗り込んだ。

仕事帰りに、車で駅に迎えに来てくれた彼女。

彼女の優しい顔を見て、私は駅で泣き崩れた夜だった。

彼女の家に到着し、彼女が鍵を開けて扉を開けると、旦那さんが玄関に来てくれたようだった。

ドアの陰で、親友の後ろにいた私に気付かなかった旦那さんは

クマのぬいぐるみを手にもって、クマが話しているかの様に『おかえり〜』って言った。

一瞬、私はビックリした。

旦那さんが、親友とお話をクマを通じてしている?!

親友も、一瞬、(あ、、、、)と固まった。

そして、その後ろにいる私に気付いた旦那さんも(あ、、、、)と固まった。

みられてはいけない、「あり得ない」とジャッジをされるかもしれない状況となりうると

3人が同時に感じたんだと思う。

でも、そこで親友は笑顔になって『ただいま、くまたん』ってクマに向かって話し始めた。

きっと、いつもそうやっているんだろう。

クマを通じてお話をする旦那さんを尊重した、私がどう思おうとも。

クマを通じてお話をする2人の関係を大切にした、私がどうジャッジするかもしれなくても。

その彼女の愛を感じて、わたしもクマに対して言った。

『お邪魔します』って。

旦那さんは、クマを使って言った。

『いらっしゃい』って。

後から、親友が教えてくれた。

面と向かって話すのが苦手な旦那さんはクマを通じて自分の気持ちを話すのだと。

彼の気持ちを知るのに、クマが必要なのであれば、それで良いじゃないかと。

クマを通じて彼が感じてくれるのを教えてくれるのであれば、教えてくれないよりはいいと。

クマに感謝をしているって。

相手が大切にしているものをジャッジなく大切にする。

愛だなって思った出来事だった。

相手を尊重する。

これが男性との愛の秘訣な気がする。

モノクロから虹色へ

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