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流産からのメッセージ6


(前回からの続き:本当にこれでラスト)

翌朝、アンドリューがベッド脇に立ち、

『大丈夫そうだね。ホッとしたよ。仕事に行って来る』

そう言ってキスをしてガラージにおりていきました。

私はムックリと起き上がり、トイレに行きました。

『ヨッと』力を下っ腹に入れると

ポプっという音とともに膣から何かが出て来た感覚がありました。

ん???

そう思って便器を見ると、アンドリューがゴミを拾って流し忘れたトイレットペーパーの上に何かが乗っていました。

新しいトイレットペーパーで掴むと、そこには勾玉のような形をした

げんこつより半分位の大きさの血の塊がありました。

『赤ちゃんだ』

一瞬にして一階に下りて出かける前のアンドリューの所へ走りました。

『アンドリュー!!!赤ちゃん!!!』

そう言ってアンドリューに見せると

小さくwowと口ずさんで固まっていました。

ゆっくりと彼のカオを見上げると、顔中を真っ赤にして目をうるわせていました。

勾玉の形をしたレバーのような血の塊がとにかく愛おしくて愛おしくて

ガラスの瓶にいれて冷蔵庫に保管しました。

流産の経験は、

単純に

「赤ちゃんがいなくなりました。悲しいです。」

そう言う行程だけでは、ありませんでした。

宿った瞬間から、ココロが、たくさんの色んなベクトルの感情を感じました。

感情のレイヤーがあった後に、カラダのレイヤーに変化しました。

私が経験した様に、

陣痛の様に子宮の収縮がある場合があり、そこには出産の様に

幸福快楽ホルモンであるオキシトシンも悦の感覚になるエンドルフィンも出てこないのでただただ、痛いのが続きます。

ホルモンの波がアップダウンして血がだらだらと出続けるので、

カラダがかなり疲労困憊します。

そして、そこからスピリチュアルなレイヤーもありました。

死と向き合う事ですから、スピリチュアルなんだと思います。

経験した方は色々な学びをそこで得るのだと思います。

私の様に、IHで前もってセッションをしていたら、

ここまでご紹介していた様に、

赤ちゃんからのメッセージを得る場合もあるでしょうし、

直観が強い方は、赤ちゃんからの声が聞こえる場合もあると思います。

命の大切さを改めて思い返す機会になったり、

人それぞれがこの痛みの行程を通じて、ギフトを得るのだろうな、と。

通例の概念に反するかもしれないですけど

私にとっては、

人間のカラダの形ではなかったけど、

私のカラダに宿ってくれた赤ちゃんの姿を見て、本当にありがとうっていう

感謝の気持ちで一杯になりました。

魂って本当に存在するんだなって。

流産は、生から死に至る一生の時間があまりにも短いです。

私の場合はたった6週間。まだ人間の形にもなっていません。

『人と交わり、様々な形の愛を交換し、色んな教えを与え、この世を去る。』

そういう概念で言うと、100歳生きた人の一生と変わらないのではない

という見方もあるなあと。

今日、母の日。

たった11週間だけ母になれた私と父になったアンドリューで

赤ちゃんのセレモニーをしました。

目が覚めて一階のリビングに行くと

ローソクと花束と赤ちゃんが準備してくれてありました。

あああ、もうここに赤ちゃんの魂はないのに、

この赤ちゃんの姿を見るだけで一杯の名場面シーンが回想されてきて泣けちゃう。

今回のセレモニー(お葬式)って、

魂とのさよならというよりは(*すでに魂が去っている感じはあったので)

その存在との思い出を回想する時間なんだなぁと

妙に納得しながらこの3ヶ月の流れを振り返っていました。

たった一人の人間が介在する事で

これだけの感情の起伏を感じ、これだけの愛を交換し、これだけの思い出が出来るとは。

これが赤ちゃんだから出来ているのではなくて、きっとどの人間も一緒なんだろうな。

どの人と関わっても、

沢山の感情の起伏を感じ、沢山の様々な形の愛を交換し、色んな思いでが出来て、

この世を去っていくのだろうと。

電話でこの一連の流れを母に伝えました。

『そんな甘ったるい物じゃないのよ、母親業は』

そう言われた後に、

『でも、赤ちゃんからのメッセージが感じられて良かったわね。』

そう言っていました。

今回の件で、私は、母が兄を生む前に初めての妊娠で

流産している事を初めて知りました。

そして彼女が

『今回のあなたの件は、

 お父さんにはなんだか言う気がしていなくて言えていないのよ。

 口に出すのも、なんだかね。。。。』

そう言って口を濁していました。

心音が聞こえないと泣きながら連絡をした時には

『また次の妊娠頑張れば良いじゃない』とあっけらかんと言っていたのに、

本当はそんな風に感じていたんだ。

そう気付いた事も私にとっては、母を理解する一つでした。

この赤ちゃんとの対峙があって、私は沢山の愛と感謝を感じました。

また次に会えるのであれば、

『むっちゃ私は100%自分を愛して大切にしている状態で

 あなたをむかえるわ。

 だから、凄い愛をシェアしていきましょう。

 母の日に大きなあなたという存在が教えてくれた愛のプレゼントをありがとう。』

そう言って、ジャスミンの木の下にアンドリューと二人で埋葬しました。

塊が出て来て終わりではなく、まだ血は少しずつですが出続けています。

それはまるで水道の蛇口をしめた後にぽたぽた流れるしずくの様に。

カラダもホルモンを元に戻すかの様に少しフラフラしながら

きっと軸に戻っていくのだろうと信じて。

モノクロから虹色へ

そう

 
 
 

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