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母の幸せの瞬間


今日はアンドリューが仕事だったので3人でハイキングに行ったり、お買物に行きました。

午前中は、父が外の庭のソファーで本を読み、母が家のリビングでフラダンスを踊り

私は、コンピューターでIHの講習会の準備をしていました。

そして、午後になって3人で犬を連れてハイキングに。

暑い中、父親は間違えて冬用のズボンを持って来たのでコーディネートはアンドリューのTシャツに短パン。80歳にしてはかなり若いです。

3人で色々な話をしながら、ずっと過ごした時間。

夕飯時になって、ガーデナーが現れて、外の庭の植木などの手入れを

英語が喋れもし無いのに父親は外に出て庭で一緒に作業をしていました。

こういう所、やっぱり尊敬しちゃう。どんな人の懐にでも子犬の様に入っていく様は

素敵だなと思うのです。

さて、母親は、お腹がすいたと言ってカウンターに座り、私は中のキッチンで夕飯の準備をしていました。

私が中学生のときと、役割がごろりと変わって、なんだか変な感じ。

でも、そこで二人で一杯深い話をしました。

そんな中、『お母さんさ、子供が生まれて大変だった?』と聞くと

『あんたっちを生んでって事?』とすっとんきょうな質問返し。

他に隠し子いるんかい?と言いながら、笑っていると、彼女が言いました。

『子供を育てているときはとにかく必死で忙しくて、やりくりもあったし、

 毎日が過ぎて行った感覚だったわ。

 若い頃に、外国に移り住みたいって思った事もあったし、

 美容師として確立したいって想いもあったっけね。

 でも、この間、孫の一人がうちに来て、お父さんと3人でカレーを食べたのよ。

 カレーを食べながらね、なんか、ふわーっと言いようも無い幸福感に包まれたの。

 あー私って本当に幸せ者だな。家庭縁に恵まれたなって。

 これが幸せって事か。子供を育てて、孫が出来てこんな時間を過ごさせてもらえるなんて

 そう思ったの。

 私は本当に幸せ者だって。あんたもきっと私の年代になったら、分かる日がくるわよ、きっと。

 仕事でもなく、キャリアでもなく、お金でもなく、、、、

 大切な人に囲まれて食事がこう出来るって本当に例え様の無い幸せよ。

 これは味わって欲しいわね』

私は、なんか、それを聞いていて、感極まってしまいました。

そうか、、、、私の家庭も、それなりにあった。無かったと言えば嘘になる。

父と母の間だってそうだったと思う。

でも、そんなことも全てひっくるめて終えて、

彼女の中で幸せッて言うのを感じる物があったんだなって思うと、なんか良かったねぇって。

そして、私もそこに行ってみたいなって思う。

自分のやりたい仕事と家庭をどういう風にやっていくのか。

彼女は専業主婦としてずっといてくれて、家に帰ったら毎日夕飯があって

朝ご飯も必ず父と家族で食べて、朝が始まっていた。

試合があれば応援に来てくれて、お弁当が必要だったらいつも作ってくれた。

いつこの人はこんなに家族の為に色んな事をしていて報われるのだろう?なんて考えた事もあった。

結局、彼女は私が想像もしないような幸せを体験していたんだなと思うと

やっぱり泣けて来る。

これをしたら幸せになれるなんて事は誰も分からなくて、

私は母が幸せだと聞いてとても嬉しくなった夕方でした。

モノクロから虹色へ

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