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優しさが通用しない

2016年9月19日
読了時間: 3分

『いずみ、胸が苦しいの。呼吸が出来ないの。特に左側が。』

そう言って現れたYamuna ®ボディーローリングにきたクライアントさん。

『ドクターに見てもらったけど異常がないッて言うのよ』

とにかく彼女のカラダがこわばっているのが、呼吸の仕方からも分かるので

ボールに乗せて、肋骨の拡張を図る。

ある一定の場所に来ると、

『痛いの。何かがグリップしてる感じがして。今あなたの手が有る逆側が。。』と言う彼女。

『ねえ、そこってね、愛って意味なんだ。左側だから女性的な部分の愛について

なんか緊張をしているっていうか、そんな意味だけど、思い当たる所はある?』

その言葉を皮切りにハラハラと泣き始める彼女。

いつも見ている彼女は強い。自分で色んな事が出来る。

何でも知っている様に見える。

知識も知恵も能力も才能もある。

そうじゃなきゃ、

アメリカで一番の出版会社のある部署をまとめる事なんて出来ないだろう。

48歳にして結婚した彼女。

今度の10月に50歳の誕生日が来ると言う。

その誕生日を旦那さんが用意していたが、

お金が足りないだろうと心配してその誕生日用のお金を用意しておいたら

旦那さんが怒ってしまい、それ以来、家の中で別々の部屋で生活をしていると言う。

考えてみれば、彼女は一人でハリウッドに家を建て、

メルセデスを乗り回すキャリアウーマンだ。

旦那さんは、40代後半になるまで、

優しさが取り柄でその日暮らしで生きてきた男性。

彼女の優しさと気配りで、旦那さんの経済面を心配しお金を用意しておいたと聞いて

旦那さんのエゴが傷ついたのは良く分かる。

ここで、ラッキーって感じで食いつく男性だったら、

私は、少し不信感を抱いていたかもしれない。

仲直りをしようと試みれば見る程、相手が離れて行くと言う。

話を聞いてみて、一言。

『You became his mother....ねえ、もうお母さんになっちゃっているじゃん。』

反抗期の少年の様になった男性は離れて行くのは明らかだった。

女性として愛されたいのに、やっている事がまるっきり男性なのだ。

『それでも、昨日は私の友達のパーティーをおこなったの。

 そしたら、旦那が出て来てくれて、ワインを飲みながら久しぶりに友達を交えて

 普通に話せたの。』

そういう彼女に

『あのね、旦那さんはあなたを守るオトコになりたいじゃない。

 でもアルコールが入ると男性は女性になる。オトコのあなたにはちょうどいいわ。』

そう言うと

『ってことは、私はアルコールを飲んで、女になったの?オトコになったの?』

と聞くので

『どっちにもならないわ。

 あえていうなら、あなたは女性のカラダで気質は男性のままよ。

 だから、彼が女性になってくれてフィットするの。

 女性はアルコールを飲んだら、魂がカラダから抜けてどうでも良くなるのよ』

黙っていた彼女。思い当たる節があったようだ。

胸をドンドンと開いて行くと彼女が言った。

『いずみ、呼吸が出来るわ。楽になって来た。』

そこから彼女が色々な事をお話しし始めた。

続く

モノクロから虹色へ

 
 
 

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