母親とクリソツ
- Izumi Takiguchi
- 2016年5月26日
- 読了時間: 5分

日曜日の夜中にテキストメッセージが鳴り響きます。
そして、その後の電話。そして留守電が残りましたという合図。
あまりのけたたましさに、なんだろう。。。と思って手に取り留守電を聞くと、
クライアントさんでした。
Izumi, help me.... I really need you....
暗くか細い声で、どうしたら良いのか分からないという内容の声でした。
私は、サイコロジストではないので、こりゃ、大丈夫かな?プロに連絡をした方が良いんじゃないかな?と思いましたが、筋肉反射テストをとってみると、『平気』と出たので翌日一番に電話をする事にしました。
こんな時、筋肉反射テストって本当に楽ちんだって思います。
あいてが必要としている事のタイミングが今か、そうではないのかが分かるから。
へいきと出たと言う事はきっと彼女の中で何かしらのプロセスが必要だと言う事。
安心して眠りにつきました。
さて、そんな彼女の先日のインテグレイティッドヒーリング(IH)のセッションでは、
『母親のゴーストが私につきまとう!』というお題でした。
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この人しかいないって思う男性と巡り会って2年が経つの。
でも彼が何かを話し合おうとすると、私は責められている気がして自己防衛に入るの。
相手の言う事が聞こえないわ。
『僕は単純に会話をしてよりよくして行きたいだけなのに』って言われる。
頭では分かっているのよ。
でも、泣きわめいて、自分は悪くないわって自己弁護しか出てこない。
セラピストに通ったら、母親からの影響だって言うの。
母親がいつも私に『I love you but I don't like you 』って言うから。。。。
だから、私はいつもどこかで自分を正当化しないといけなかった。
もう母親のゴーストは散々だわ!
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『なるほど。
では、あなたは自己防衛をしなくなったら、どうなるの?』
と聞くと
『I lose my power 』と言います。
そっか、彼女にとって”私は悪くないもん”は最終兵器であったんだ。
そこから、ゴールを決めて行きますが、これがなかなか出てこない。
『えっと、母親みたいにならない』
とか
『人をいたわる』
とか
カラダにヒントをもらうと
『私はパートナーをほめます』
と出ました。
どういう意味ですか?と聞くと
『私は、幼稚園で働いているの。子供達にはよく褒めるわ。友達の事も良く褒める。
でも、パートナーには一度も褒めた事がないと思う。彼の悪い所ばかりを探して、
それを直してって言ってたわ。彼がどんなに喜ばせようとしてくれても、
彼の直して欲しい所ばかり眼がつくの。。。。
そう言えば、母親もそうだったわ。父親をゴミ扱いしていた。そして彼は家を出て行ったわ。』
condescending
その言葉に激しくカラダが反応を示しました。
この言葉は、どういう意味?と聞くと
『人を見下す態度よ。まさしくそれだわ。』
私の子宮のクラスの中で、筋肉反射テストの実験があります。
人を見下すときと、人を見上げるときの違いを実験します。
見下すときは、その見下す行為に関わる人はエネルギーが落ちて行きます。
その逆で見上げるときは、それに関わる人のエネルギー全体が一緒に上がって行きます。
さて、彼女が今乗っているエネルギーは、見下すエネルギー。果てしなく落ちて行く。
でも、潜在意識がお願いをしているエネルギーは、褒める/見上げるエネルギー。
果てしなく上がって行きます。
母親みたいになりたくないという見下したエネルギーが
どんどんと深みにはまって行っていることを示しているのかもしれません。
本当は彼女はずっと褒めて欲しかったんだと、気付いた時彼女が言いました。
わたし、人を褒めて生きて行きたい。一緒に高め合える人といたいの。
そうだよね!落とし合う中ではなく、高め合う所に行きたいね!
そんな彼女のからだが選んだのは『自己制限の思い込み』でした。
自分はダメな欠陥商品である
これがずっと愛されなかった彼女の思い込み。
でもどこかで『欠陥商品じゃないもん!』って言いたい。誰かにそう言って欲しい。
その症状として『自己憐憫』が出て来ました。
彼女に見せると
『私、母親とクリソツね。
私も彼女も、私ってなんて可哀想なのかしら。。。。だれも私の悲しみを分かってくれないって
いつも嘆いて泣いている。。。。
母親も自分の事を欠陥商品だと思っているんだわ。おばあちゃんも母親に対してそんな感じだったもの』
そう、、、、、そのサイクルを止めるのはあなたかもしれないわね。
神様はあなたを欠陥商品に作っていないわ。その思い込み、本来のあなたではなく、親の世代の思い込みが移ったのね。手放すかどうかはあなた次第よ。
どうしたい?
そう聞くと、『私で、この寂しい女の連鎖を止めるわ』
そう。。。母親の呪いでもゴーストでも、ない。
ただ、自分の家系のどこかで、一人の女性が愛を貰えずに傷ついていた。。。。。
それが蔓延した。ただ、それだけのこと。
ひとつ前の世代では、それを考える時代ではなかった。
でも、今は『癒し』の時代になっている。
いまを生きている私たちは癒せるチャンスにあるんだよ。
それでも、その思い込みに影響を受けて自分は欠陥商品だと誰かの信念を伝統芸能の様に受け継ぎ泣きわめき続けるか、
違うひかりを放ち、他の方法もあるよと見せてあげるか。
どちらが正真正銘の『Power』なのか。
わたしは、ひかりを放つパワーで生きて行くわ。
そう言って、大きく深呼吸をした彼女。目がとても澄んでいました。
彼女はようやく『私は母親とは違う』という反抗期に入り始めたのだと感じました。
本当の反抗期とは、母親とちがう人生を歩んでみるという事。
背格好も声も、カオも似て来るだろうけど、
あなたの魂はべつ物だから。
母親に似た着ぐるみで、他の人生を歩んでみても良い。
それが『進化』だと私は信じています。
モノクロから虹色へ










































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