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子宮にいる門番人

最近妊娠を望んでいる方が、

『私の子宮頸が旦那の精子を追い払ってしまうと言われて、、、、』

とご相談に来ました。

私の回答は『それは、そうですよ』というもの。

膣の中の働きについて今回はお話をしようと思います。

膣の中と言うのは、そもそも『口』と同じで、病原体が体内に入るときの通り道となります。

だから口に唾液と言うシステムあある様に、膣にも粘液があります。

粘液によって外部からやってくる物に対して、防御するシステムもあります。

単に性行為の最中の潤滑油としての働きだけではないのです。

しかも、この粘液は、膣内の1つの分泌腺から出ているわけではなく、

子宮やら卵管から出た粘液も混ざって、カクテル状態。

この粘液の中を見ると、アルコールや細菌、抗体の他に正体のわからないものも含めて膣環境を維持しているのです。

正体が分からないってとても興味深いですよね、ここまで生物学が進んでいるのに!

その中でも分かるものは

細菌の細胞壁を溶かすリゾチーム

(ナメクジを溶かす塩の様な役割!)

精子を初めあらゆる侵入者を”飲み込む”食細胞があります。

(人食い花みたいな役割!)

その中でも!!!!

子宮頸で作られる分泌型抗体である免疫グロブリンAは

”侵入者を殺すドーベルマン”の様な犬の働きをします。

このグレムリンみたいな名前のグロブリンAは、

女性の膣を安全にする為に出ているのです。

きっと『精子を排除してしまう』と言われているのは

このグレムリン、いや、グロブリンAの事を指しているのだと思います。

異常ではないんです。

正常に働いているんです。

主に子宮頸の上部にある腺で作られた粘液は、子宮頸を塞ぐ様に栓の役割で流れ出ます。その粘液は一日20から60ミリグラム膣の方へと向かって流れます。

だから、この粘液に対して、精子は通り抜ける事も、回り込む事も、乗り込める事も、潜り込む事も出来ないのです。

それが『精子を追い出す』とクライアントさんが悩んでいる事になります。

この情報を知らないと、私を含めて、必ずマインドと結びつける方向に行き、意味づけをしようとしがちです。

『旦那の精子を受け入れたくない位、私は本当は彼の事が好きじゃないのかしら?』

とか

『旦那の気持ちで私の中で納得がいかない所があるのかしら?』

(そんなのいつだって違う人間なんだからあるに決まっています)

私自身、カラダとココロは大いに関係があると思っているので、

自分のカラダの状態とココロの状態を比べてみて意味を探す事は大切だと思います。

もしも、旦那さんとの関係に疑問点があるのであれば、

お子さんを作る前に一度自分と向き合い、相手と話し合う必要があります。

ただ、これが正常な膣の働きなので、

旦那さんと仲が良いのであれば、不必要に自分を責め立てるのは違う気がします。

ここでもしもカラダとココロを結びつけるのであれば、

本当に選ばれしものを受け入れる精密で神聖なカラダとご自身のカラダを尊重してもらいたいところです。

私は、この子宮頸の内情を知って、本当に女性のカラダって素晴らしいと唸ってしまいました!

さて、ではここで、1つの疑問が上がって来ます。

なぜ私たちは、こんなに精子食い細胞がいたり、門番であるドーベルマンのような分泌液があるのに妊娠をするのか???

と言う所です。

それは、『女性のココロは移り気』と言う様に、

子宮頸の部分も、毎月たった数日間だけですが、精子を応援することをします。

この時期は

排卵の2〜3日前から、排卵後24時間までの期間です。

この時には、子宮頸管粘液は、精子をごくりと包み込むのです。

この”ごくり”と包み込む粘液が『卵白のような』オリモノなのです。

なので、運良くここの子宮頸管粘液まで辿り着けた精子は

粘液に吸い込まれる様に見える様です。

そして、精子が粘液にくるまれると、生殖器が収縮して粘液ごと子宮頸と子宮に引き寄せると考えられています。

また、この粘液はかなり長い間精子を活かしておく事が出来、

実験によると5日から8日後にも運動能力を保持している精子が見つかっています。

凄いですよね!

だから、旦那さんの精子を追い払ってしまう事に悩むのではなく、

この卵白のオリモノを作り、精子をごくりと飲み込む様にする栄養素を取る事の方が

私は大切に思います。

女性としての自分のカラダの仕組みを知る事が

もしかしたら、少しでも不必要な不安を消してくれるかもしれない。

『上質な空間をカラダとココロに。

 しなやかで強かな Feeling Good の女性であるために』

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