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てんかんの原因1


『ジェイミー!!!

 ジェイミー!!!

 ジェイミー!!!』

喉が切れるかと思うぐらいの金切り声をあげて、

私は犬のジェイミーを抱き寄せた。

目がひんむいて、

口から泡を吹いてる。

身体中はロックして硬直状態だ。

クコココココ。。。。

聞いたことがない音が彼女のカラダから聞こえた。

どうしよう、どうしよう

苦しそうな喉に手を当てて、懸命にこする。

筋肉反射テストを瞬時に使って、どこに触れたらいいかをカラダで確認した。

目がどんどんとひんむいて行く。

『アンドリュー、アンドリュー』

そう言って、私は携帯電話を掴もうとしたが、

変な力が入って、掴めない。

なんとか片手で彼女をさすりながら

もう片方の手で、アンドリューに電話をした。

留守電に切り替わると

『アンドリューアンドリュー!!!!!

 お願いだから電話に出て!ジェイミーが!!!』

そう言っている間に、ジェイミーのカラダからまた奇妙な音がなり始めた。

もうダメだと、電話を投げて両手で彼女のカラダをさすった。

どれほどたっただろうか?

ある瞬間に、首のロックが解除され、彼女の意識が戻ってきた。

その表情を見て、

私は、そのまま床にへたり込んでしまった。

なんだかわからない液体が、私の鼻から、目から、脇から噴出していた。

どれぐらい経っただろうか、

多分10分もしないうちに、アンドリューがものすごい勢いで帰ってくる音がした。

気づくと私の電話にたくさんの彼からの着歴が残っていた。

それぐらい、私は呆然としてしまっていたのだ。

その日から、ジェイミーの容態は悪化の一途をたどった。

私が遭遇した彼女の状態は「てんかんの発作」と言われ

今度いつ、てんかんの発作が起こるかわからない状態に

私もアンドリューも眠れない日が続いた。

てんかんを起こした後、

彼女は身体中が痙攣するようになり、その頻度がどんどんと間隔が狭まっていった。

痙攣する足は大地を踏みしめるのも、やっとな感じで、

彼女はよたつき、横転した。

その急な変化と、急な悪化に、私たちは、息を飲んだ。

病院をはしごし、4人の獣医に見てもらった。

そして、病院に預けることにした。

病院から戻ってきてからも、

犬のジェイミーは横に倒れたり、痙攣を起こしたり。

だからと言ってぐったりしているわけでもなく、

病院で処方されたステロイドのせいか、せわしなく家中を歩き回り、痙攣を起こし、

そして、倒れる、、、を繰り返した。

目を閉じていても聞こえてくる彼女の足音と、転ぶ音と、そして、ハアハアと心臓が切迫している感じ。

私もアンドリューも息を潜ませながら彼女の動向を目で追い、

てんかんの発作が起きたら、瞬時に助けられるようにって思って過ごした。

緊張の糸は張り詰めっぱなしで、いつ切れてもおかしくなかった。

そんな時間が、夜中も含めて数日続き、私たちは疲労困憊になってしまった。

二人で笑うこともできず、喧嘩腰になり、言い合いになり、

泣いて途方にくれる時間が過ぎて行った。

このままこの状態で行ったら自爆する。

そう思って、私は友人に娘を1日見てもらうことにした。

その時期は、外出禁止例が出たばかりだったので、コロナの危険性は大いにあった。

でも、その前に私たちの免疫が落ちてしまうことも大問題だと思い、

友人に大きな公園で娘を見てもらうことにした。

娘が手から離れて、二人だけの時間になった時、

目をアンドリューと合わせると、ふとお互いに悲しい笑みがこぼれた。

シンドかった、ここまで一緒に来た、頑張った。

そんな気持ちとともに、肩の荷が降りたんだと思う。

自分をケアすることを忘れて、誰かに傾倒すると、共倒れになる。

家族はバラバラになる。

そんな中、マチルダから連絡が来た。

All I would say is to be gentle on yourself.

私が言えることは、自分に優しくありなさいということ。

Some people don't have to 'give' love, they ARE love.

愛を与える必要がない人もいるの、だって、彼ら自身が愛なのだから。

You are one of those!

あなたはそういう人の一人よ。

Just being in your presence is healing because love just oozes out of you.

あなた自身であることがすでに癒しなの。なぜなら愛があなたからこぼれ出ているから。

Just be yourself and don't tire yourself out by trying too hard, because then you won't have the natural beautiful energy radiating out of you....

ただ、あなた自身でありなさい。一生懸命頑張り過ぎて自分を疲れさせないで。なぜならそうすると、あなた自身から発せられるナチュラルな美しいエネルギーが持てなくなってしまうから。

It is like the oxygen mask in the plane, please look after yourself first and then the others will automatically get the benefit from your loving energy.

飛行機の酸素マスクと一緒。自分をまずはケアして、そのあとに他の人があなたの愛のエネルギーから利益を自動的に受けれるのよ。

+++++++++++++++++++++++++

きっと女性の誰もが『ヒーリング』という愛のエネルギーを持っていると私は思う。

女性の持つ要素の一つだから。

でも、それを与えなくちゃと必死になると、私たちは枯渇するのは知っていた。はず、、、なのに。

娘を預けた後、

私は、久しぶりにシャワーを浴びて髪の毛を洗った。

そして自分の体を丁寧に洗った。

お腹が、だいぶ大きくなっている。

なんだか自分のお腹が大きくなっていることも、

ここ数日は、自分のことなんて、二の次になって、忘れていた気がする。

少し仮眠をとった。

夕方になって、

娘を迎えに行くと、そのまま疲れ果てた娘は夕ご飯も食べずに寝てしまった。

娘もこの状況でよく頑張っているなあと彼女の寝顔を見ながら、

今日一日休めたことに感謝でいっぱいになった。

私は、その夜にジェイミーのインテグレイティッド・ヒーリング(IH)のセッションをすることにした。

最初の数日は、ジェイミーのセッションは何度かできていたが

そのあとは、心配による精神的な疲労と、睡眠不足による肉体的な疲労、

それにプラスして、自分が妊婦であることと、1歳児がいることで

かなり私の体は疲弊していた。

だからセッションをしたくても、それどころではなかった。

他のプラクティショナーが『セッションするよ』と声をかけてくれていたので、

お願いをしていたが、誰もが『ジェイミーからの許可が降りない』とセッションができない状態だった。

娘を一日預けたこと、そして、アンドリューとちゃんと繋がれたことで、

少しの余裕を取り戻した私は、

息をフゥッとついてジェイミーのエネルギーに繋がり

代理セッションを行った。

そして、そのセッションでジェイミーのてんかんの原因を知ることになる。

このセッションは、他のどのプラクティショナーでもなく、

「飼い主である私」がしなければいけないセッションだったのだと気づいた。

モノクロから虹色へ

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