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Red Tentに参加して


9月の頭にレッドテントのイベントに参加をしてきました。

レッドテントについては、

ネイティヴアメリカンの女性たちが生理の間、そのテントで共にすごし、

情報を交換し合い、年長の女性から若い女性に知恵が授けられた場所と聞いていました。

私の子宮のクラスも言って見れば、レッドテントのようなもの。

女性が自分のカラダを知り、他人と心を分かち合い、カラダを癒していく場所。

いつもそう言う場所って美しいなって感じる。心が温かくなる。

さて、昼12時から始まったイベント。

到着するとまず『レッドテントで話したい?』と聞かれました。

『心が温かくなった経験』

『心が痛かった経験』

のどちらかをお話ししてとのこと。

私は、自分の出産は心がすごくあったかくなる経験だったのでそちらを希望しました。

さて、イベントが始まってみると

私以外、誰も「心が温かくなった経験のお話」が出て来ませんでした。

出てくるお話は、どれだけ自分の出産経験が悔しかったか、というお話のみでした。

『私ね、ここに癒されにきたの。

 私の出産があまりにも辛くて、悔しくて、悲しくて』

イベントが始まる前に出会った彼女は、すでに目を真っ赤にしながら

お話をしてくれました。

『私は不妊治療で一人授かりました。

 そして、一人めが3歳になった時、あと、受精卵が2つ残っていました。

 パートナーが今度は産むと決めてお腹に入れましたが、

 その受精卵は着床できなかったの。

 年齢的にも経済的にも私たちは、覚悟を求められました。

 パートナーがもう一度赤ちゃんを着床できるかに賭けるか

 一度成功している私の体に着床を賭けるか。

 そして、私たちはわたしの体に着床を試みて、成功して

 今、わたしの手元に赤ちゃんがいます。

 ただ、自宅出産を希望していたけど、

 わたしは病院で産むことになったの。

 そして、無痛分娩の薬を

 あまりにも痛くて、

 何の知識もないまま勧められるがままに注射したの。

 子宮口が10センチ開いた時、ドクターが言ったわ。

 プッシュって。

 でも、痛み止めの薬でわたしの下半身は力が入らなかった。

 プッシュって言われても

 どこに力を入れていいのか分からないのよ、その注射の効き目で。

 パニックになったわ。

 一度めと違うんだもの。

 そして、全然体の違うところに力が入って、

 『それじゃダメだ』って何度も言われた。

 でも、分からなくて。

 そして、焦っているうちに、赤ちゃんの心拍が下がってきたの。

 そして、わたしは帝王切開になった。

 目が覚めたら、赤ちゃんがいたの。

 その間の行程は何も知らない。意識がなかったから。

 ハイと渡された赤ちゃんを見て、

 "This is it???”

 って。

 わたしの最後の出産は、こんな形なの???って。

 薬を打たなければ良かったって、後悔している。

 どうして薬を勧めたの?って、医者に対しての怒りもある。

 どうしてパニックな状況で産むことになったの?

 もっとわたしが安心する声をかけてよって、

 その場にいた人たちへの非難の気持ちもある。

 美しいはずの出産が、わたしの最後の出産が、こんな形になるなんて。。。。』

そう言って唇をかみしめる彼女を見て、

わたしは、なんとも言えない気持ちになりました。

陣痛促進剤や、無痛分娩薬を打つことで

お母さんが自然な身体のリズムを失って、赤ちゃんとの連携プレーが途絶えて

赤ちゃんの心拍が下がって、帝王切開になったというお話は

いろんな方から聞いていました。

新しい出産のパターンなのではないか?というぐらい何度も聞きました。

数日後、出産準備クラスで一緒だった一人の生徒さんから連絡が来ました。

彼女は助産婦として働き、たくさんの女性の出産に関わって来た方です。

知識と経験が豊富な彼女がどんな出産をしたのか、

とても楽しみにしながらそのメイルを開きました。

『生まれました!

 たくさんの女性が母となる瞬間を今までの人生で仕事を通じて見て来たわ。

 女性が母になる瞬間てなんて美しいのかしら。。。と、いつも畏敬の念を持って

 立ち会っていた。

 でも、いざ自分が出産をする立場になると世界は違って見えるものね。

 わたしは、

 自宅出産をしていたけど、いろんな事が起きて病院で帝王切開になったの。

 素晴らしいチームに囲まれて、わたしは可愛い赤ちゃんを産む事ができたわ!

 このチームに感謝しているし、素晴らしい出産だったの。

 また、あなたに会える日を楽しみにしているわ!!!』

それを読んで驚きました。

助産婦として働いて来た彼女、たくさん知識があるだろうに、

それでも帝王切開で病院で出産したんだ。。。。

彼女のメイルを読む限り、すごくいい出産だった感じが伝わってくる。

ってことは、

多分、私たちが後悔するのは、もしかしたら、

自宅だの病院だのといった場所や

自然分娩だの帝王切開だのといった出産方法ではないのかもしれない。

そして、自分の出産も振り返って思ったこと。

それは、

『どんな人に囲まれているか』

が鍵となるのだと。

わたしは、ポーラという素晴らしい女性とそのチームに囲まれて出産出来ました。

多分彼女がいてくれたら、私はたとえ別の出産方法になったとしても

きっと彼女がわたしが納得するように説明をしてくれ、

私が喜びを感じられるように出産に立ち会ってくれたのだと思います。

最近思います。

人生を彩るのは、環境でも状況でもなく『人』?なんじゃないかと。

特に、出産という

自分が傷つきやすく、脆い瞬間だから

命令されたり、叱られたり、ちゃんと見てもらわなかったり、

要望を聞いてもらえなかったり、理解しないまま進んだりしたら

きっとずっと心に引っかかる。

そして、それは、出産ではなくても

命令されたり、叱られたり、悪口を言ったり、

自分を見てくれなかったり、ガッカリされたりする友達やパートナーが

周りにいたら魂が縮こまっちゃう。

それとは逆に

どんな環境にいても、

肩を寄せてくれる仲間(看護師や医者)がいたら

どんなに辛くても

耳を傾けて話を聞いてくれる友達(看護師や医者)がいたら

どんなに思っていたことと違った状況でも

その状況に光を与える新しい見方を教えてくれる友達(看護師や医者)がいたら

きっと環境や状況なんてどうでもよくなる。

そんな環境や条件に左右されるほど、私たちはやわい人間ではない。

でも、人のエネルギーはとっても私達に影響を及ぼす。

だって、やっぱり私達は人とつながりたいと思って生きているから。

どんな人と一緒にいたいかを選ぶ事ってとても大事。

どんな自分でありたいかと同じぐらい。

モノクロから虹色へ

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