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シャーロックズーミー


私の友達がアラスカへのクルーズの旅を終えて2週間ぶりに帰って来ました。

家に遊びにきて、『クルージング、どうだった?』

そう聞くと、彼女が目をぐるりと回して私に言いました。

『ニュース、観たでしょ?』と。

テレビを全く観ない私は分からず『何の事?』と聞くと

隣りに座っていたアンドリューが

『oh,wait.... no way... were you in that ship ?! ちょっとまった、ウソだろ、あの船に君乗っていたの?』と言い出しました。

なんのこっちゃ?と思っていると

彼女が大きく縦に首を振って言いました。

『ええ、あの殺人事件があった船にね』

ええええええ〜!!!!

どういう事?どういう事?

ピンポン球を追う様にアンドリューと彼女のカオを交互に観る私。

『良く分からないけどね、奥さんが旦那さんの事でなにかとても面白くて笑ったのよ。

 そして、ずっと笑っていたらね、旦那さんがナイフを取り出して、

 彼女のカラダを八つ裂きにしたの。

 それを見ていた3人の子供の中で一番上の子が走って外に飛び出して、

 ”助けてー”って叫んでね。

 セキュリティが来た時に、

 彼は奥さんのカラダを海に捨てて自分も海に飛び込もうとしたけど、捕まったのよ。

 結局、FBIの捜査が入って私たちは港で待ちぼうけ。

 あの子達とも、一緒に色々な事をやったから、信じられないわ。

 しかもツアーの内容もそのせいで観れなくて、アラスカなのに

クマもいないし、氷河もみれないし、本当に散々だったわ。』

多分、これを読んでいる人は色々な所でつっかえていると思う。

子供の気持ちに寄り添って、大丈夫かしら?と思う人もいれば、

旦那さん、何を考えているのかしら?と憤る人もいれば

奥さんの事を哀れむ人もいるんだと思います。

私は一番先に考えたのは『どういう経緯で旦那さんがこうなったんだろう?』

彼の怒りのトリガーは何だったのだろう?

という事でした。

最近、男性の心理についてのペーパーや本を読んでいたばかりなので

彼の殺人にまで至る程の原因というものにとても興味がありました。

こういう暴力事件がある時にいつもガンジーの孫の言葉を思い出します。

『偉大な祖父のガンジーは僕に教えてくれた。

 目に見える形の暴力というのは、一瞬にして出てくる物じゃない。

 それまでに何度も何度も目に見えない形の暴力があって、それが鬱積して

 ある日、もうこれ以上は受け止めれないと言ったほんの一瞬の外から観たら

 些細な事に大きな暴力というのは出てくるんだよ。』

きっとこの男性はずっとこの奥さんに笑われていたのではないだろうか?

ずっとずっと笑われていた時、

ココロの中のshameや屈辱的な感覚や自己卑下などを隠しながらいたのではないか。

だって、男性にとって、女性を笑顔にさせる事は嬉しい反面、

自分がバカにされるのは堪え難い程の屈辱だろうから。

そして、奥さんはきっと気付かなかったんではないだろうか。

そんなに旦那さんが傷ついている事を。だって、彼は言わないから。

でもきっと多少は、二人の間に距離を感じていたのかもしれない。

一緒に笑う事できっとつながる感覚が出てくる筈だと信じていたのかもしれない。

だから、こうやって笑う事で、距離を縮めようとしたのかもしれない。

でも、この繋がりを求めた彼女の笑うという行為が、男性にとっては堪え難い侮辱で

結果『死』というエンディングに辿り着いたのではないだろうか。

私自身、知らないうちに男性がムッとしている事が沢山あった。

何で怒っているんだろう?

そんな風に思った事も多々あった。

今は、男性について少しでも勉強をしたから分かる事がある。

彼らにとって大切なのは『尊敬される事』である。

バカにされる事、

出来ない奴だと見下される事、

どうしようもない奴だと思われる事

はその逆である。

シャーロクズーミーの見解は以上である。

モノクロから虹色へ

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