来週、「肋骨全包囲」広げます
「頭がいっぱい」と言うとき、たいてい胸は静かに置き去りにされています。
やることが多い。
考えることが多い。
次の予定、
子どものこと、
仕事のこと、
夕飯のこと、
洗濯物のこと。
頭の中にはタスクがぎゅうぎゅうに詰まっているのに、胸のあたりはしんと固まっている。
反対に「胸がいっぱい」と言うときは、体の中に息が通ります。
うれしい。
満たされる。
幸せだなあと思う。
なぜか家事も進む。
人にもやさしくなれる。
直観みたいなものが、ふわっと頭に落ちてくる。
日本語ってすごいです。
頭いっぱいのとき、私たちは本当に頭だけで生きようとしているのかもしれません。
胸を感じないように、呼吸を止めて、やるべきことを詰め込む。
だからこそ今回は、胸いっぱいになるための肋骨全包囲ワークについて書きます。
ヤムナとピラティスを使って、見落とされがちな胸をぐるっと解放していく話です。
頭いっぱいの日は呼吸が消えている
朝の10分だけで、私の頭はすぐにいっぱいになります。
昨日の夜ご飯を温めて、お弁当に詰める。
そのときにはもう、今晩の夕飯と明日のお弁当になるものを考えている。
子どもたちを学校に送ったら、すぐクライアントさんのレッスン。
トイレを確認しながら洗濯機を回す。
戻ってくる途中でキッチンペーパーを持ってくる。
セットしながら、子どものスナック用のフルーツを洗うことを思い出す。
ボウルに水を張りながら、今日のクライアントさんの体を思う。
前回はあんな感じだった。
今回はどんなアプローチがいいかな。
どこから入ろうかな。
セッションルームへ行く途中でキッチンタオルを出す。
次のIHセッションのために部屋を整える。
そうしているうちに、下から焦げた匂いがする。
肉、焦げてる。
慌てて駆け降りる。
これが、たかだか朝10分以内の話です。
なんてこった。
そして気づくと、朝ごはんのお茶碗を息を止めて洗っています。
「あ、やっべー。呼吸してない」
そう思って2、3回呼吸をする。
それなのに次の瞬間には、また意識がやるべきことへすーっと持っていかれる。
頭いっぱいの体は、呼吸を後回しにします。
胸が動かないと首と肩ががんばり出す
この状態でピラティスを受けると、よくわかります。
胸の筋肉が動かない。
肋骨が広がらない。
背中側にも横側にも息が入らない。
すると何が起こるか。
首が重たくなります。
頭の所在地がわからなくなります。
肩が張ります。
マッサージに行くと「お客さん、肩が凝っていますね」と言われます。
でしょうね。
そう言いたくなるくらい、体は正直です。
胸が動かないぶん、首や肩が代わりにがんばります。
息を吸うたびに肩が上がる。
頭が前に行く。
あごが出る。
胸はさらにへこむ。
このパターン、かなり多いです。
特に現代の生活は、胸をへこませる姿勢ばかりです。
スマホを見る
パソコン作業をする
子どもを抱っこする
料理をする
洗い物をする
車や電車で移動する
心配ごとを抱える
全部、前側が縮まりやすい動きです。
しかも「胸を張ってください」と言うと、多くの人は胸を広げる代わりに腰を反ります。
胸ではなく、腰でがんばってしまう。
それでは胸は自由になりません。
むしろ、体の緊張が別の場所へ移動するだけです。
胸いっぱいの日は道が開く
反対に、胸いっぱいになる日はぜんぜん違います。
クライアントさんがレッスンでできなかった動きを、ふっとできるようになる。その瞬間の顔を見る。
IHのセッションでブレイクスルーが起こって、表情が変わる。
子どもが幼稚園や学校から、嬉しそうに作ったお面をかぶって帰ってくる。
自分のレッスンで、体が思ったより動く。
友達と馬鹿笑いして、転げ回る。
そういうとき、胸がいっぱいになります。
そして不思議なことに、その日の家事はスムーズです。
パパパパパパと進む。
いつもなら引っかかることが、なんちゅーこともなく終わっていく。

胸いっぱいは、一瞬の感情だけではありません。
体の中で道が開く感じです。
呼吸が通る。
胸から背中へ、背中から腕へ、肋骨から骨盤へ、空気が流れていくような感じ。
頭いっぱいは、茂みの中へ自分で分け入っていく感じです。
視界が狭い。
息が浅い。焦る。次、次、次、と追われる。
胸いっぱいは、ふわーっと道が開く感じです。
同じ人間なのに、体の状態で世界の見え方が変わります。
肋骨は前だけではなく全包囲で動く
胸というと、どうしても前側だけを思い浮かべます。
胸を開く。胸を張る。胸の前を伸ばす。
でも本当は、肋骨は前だけではありません。横にもあります。背中側にもあります。ぐるっと胴体を包んでいます。
だから胸を自由にしたいなら、前側だけを押したり伸ばしたりしても足りません。
肋骨を全包囲で見ることが大事です。
私の中で、胴体には見るべき7スポットがあります。
その中でも胸の部分は、かなり盲点になりやすい場所です。
お腹は気にする。
腰も気にする。
肩も首も気にする。
でも胸は、意外と見落とされます。
その結果、肋骨の動きが少なくなり、呼吸の広がりも小さくなります。
深呼吸をしようとしても、胸まわりが固いままだと、ただ上へ吸い上げるような呼吸になりやすい。
深呼吸を続けるとクラクラする人もいます。
がんばって吸っているのに、巡っている感じがしない。
酸素を入れたいのに、体が受け取れていない感じがする。
その場合、必要なのは「もっと吸う」ではないかもしれません。
先に、息が入る場所をつくることです。
ヤムナボールで胸に出会う
あるクライアントさんに「胸を広げてみましょう」と伝えたことがあります。
返ってきた言葉は、
「やったことがないから、わかりません」
でした。
そうか。胸を広げるって、やったことがない人には本当にわからないんだ。
そこでヤムナボールを出しました。
柔らかいボールを胸に当てて、自分の体重を少しずつ預けていきます。
すると、痛いと泣き始めました。
強く押しているわけではありません。
自分の体重を、柔らかいボールに乗せているだけです。
それでも痛い。
その姿を見ると、こちらまで泣きたくなります。
どんだけ呼吸を止めてきたんだよー。
でも私が泣いても何も始まらないので、やることはひとつです。丁寧にリリースしていく。
右側だけ終わったとき、そのクライアントさんは言いました。
「右の肺が100倍ぐらい広がった感じがします」
もちろん、本当に肺が100倍になったわけではありません。
でも感覚としては、それくらい広かったのでしょう。
「こんなに呼吸をせずにいたんですね」
その言葉が出るほど、胸と肋骨の動きは眠っていたのだと思います。
↓右側だけが長くなってる!!!!!

胸を広げることはハートにアクセスすること
「ハートにアクセスする」と言うと、スピリチュアルな響きがあります。
でも体に実際に触れていくと、この言葉はかなり解剖学的にも正しいと感じます。
胸まわりには、肋骨、胸骨、鎖骨、肩甲骨、背骨、呼吸に関わる筋肉があります。
ここが固まると、呼吸だけでなく、腕の動きや首の位置にも影響します。
胸がへこんだままでは、肩甲骨も自由に滑りません。
頭も前に行きやすい。
背中も丸まりやすい。
胸が少し解放されると、体の中心から外へ広がる感じが出てきます。
腕が軽くなる。
目線が上がる。
息が背中にも横にも入る。
ハートにアクセスするとは、気持ちだけの話ではありません。
体の真ん中にある、閉じていた扉を開けるような作業です。
肋骨全包囲ワークで見る場所
今回のヤムナとピラティスでは、胸をガッツリ全包囲でワークしていきます。
前側だけではなく、横、背中側、鎖骨まわり、胸骨まわり、みぞおちとのつながりまで確認します。
具体的には、こんな感覚を探します。
胸の前側に息が入る
肋骨の横がふくらむ
背中側にも呼吸が届く
鎖骨まわりが静かに広がる
肩を上げずに息が入る
腰を反らずに胸が開く
頭が首の上に戻ってくる
ここで大事なのは、無理に胸を張らないことです。
胸を張ろうとすると、腰を反ったり、肋骨を突き出したりしやすい。
そうではなく、胸の中にスペースを取り戻す。
「開く」というより、「戻る」に近いかもしれません。
本来あった動きに戻る。
忘れていた呼吸の通り道を思い出す。
頭だけで持っていた重さを、胴体全体へ分けていく。
こんな人ほど胸を全包囲で見てほしい
胸のワークは、特別な人だけのものではありません。
日常を生きているだけで、胸は簡単に固まります。
がんばり屋さんほど、息を止めます。
考えることが多い人ほど、頭にエネルギーが集まります。
特に、こんな感覚がある人には試してほしいです。
呼吸が浅い
深呼吸を続けるとクラクラする
肩や首がいつも重い
頭が前に出やすい
胸を広げる感覚がわからない
デスクワークや家事で前かがみが多い
子どもを抱っこする時間が長い
頭いっぱいで焦りやすい
体の中に酸素が巡る感覚がほしい
呼吸の循環を感じたい
*体に強い痛みやしびれ、不安な症状がある場合は、無理をせず専門家に相談してください。ここで書いている内容は、医療行為ではなく、体の感覚を育てるための情報です。
頭いっぱいを手放す入口は胸にある
頭いっぱいのとき、私たちは頭をどうにかしようとします。
考えすぎないようにしよう。落ち着こう。焦らないようにしよう。
でも頭がいっぱいのまま頭をどうにかするのは、なかなか難しいです。
頭の中で「考えない」と考えてしまうから。笑笑笑笑
だから体から入ります。
胸に触れる。
肋骨の動きを感じる。
息がどこに入るか観察する。
ボールに体重を預ける。
ピラティスで、胸と背骨と肩甲骨のつながりを取り戻す。
すると頭の中のタスクが、少しだけほどけます。
全部が消えるわけではありません。
夕飯も作るし、洗濯もするし、子どもの準備もあるし、仕事もある。
でも、頭だけで抱えなくなる。
胸が呼吸を引き受けてくれる。
背中が重さを受け取ってくれる。
肋骨が動き出す。
体全体で生きる感覚が戻ってくる。
それが、胸いっぱいになる時間です。
胸いっぱいの人生を増やしていく
私は、この人生でできるだけ胸いっぱいになる経験をしたいと思っています。
大きな出来事だけではなく、日常の中で。
クライアントさんの体が変わる瞬間。
子どものうれしそうな顔。
自分の体が動けた感覚。
友達と笑い転げる時間。
ふと深く息が入った朝。
そういう瞬間を、体で受け取れる自分でいたい。
そのために、胸を見落とさない。
頭いっぱいになりやすい毎日の中で、胸を凹ませたまま走り続けない。
肋骨を全包囲で見て、呼吸の通り道を取り戻す。
胸いっぱいになる肋骨全包囲ワークは、ただ胸を開くワークではありません。
頭だけでがんばっていた自分を、体の中心へ戻す時間です。
呼吸が浅い人も、深呼吸が苦手な人も、肩や首が重くなりやすい人も、頭いっぱいで焦りやすい人も。
私と一緒に胸いっぱいの時間を過ごしましょ♡
🗓 日程
カリフォルニア:9月24日(木)16:00〜17:30
ニューヨーク:9月24日(木)19:00〜20:30
日本:9月25日(金)8:00〜9:30
レッスン代:50ドル
🎒 持ち物
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