漂流

3年半、私は一生懸命に母親として走ってきたと思う。


そして、その一生懸命さは、

私たち夫婦を少しずつ少しずつ漂流してしまう大陸のように引き離していることに

私は気づかなかった。


大丈夫だろうと思っていた。


でも、気づいたら、氷の島に乗った白熊のように

雄の白熊がどこに行ったのか、見失いつつあった。


産後クライシスというところも通り越して、

私たちは漂流しながら、混乱していた。


少し前の日曜日。

アンドリューを散歩に誘った。

散歩に行きたかったわけではない。なんかヤバイなと思ったから。


そしたら、アンドリューが教えてくれた。

私から気持ちが少しずつ離れていることを。


私は捨てられるの?

私は愛されないの?


そんなことを思うかと思ったけど、私はそれ以前に自分が滑稽で笑えた。


こんなに家族のために、一生懸命にやっていたのに

なんだよ、結局家族バラバラという一番最悪の事態に向かっていただけかよ!


って言うか一生懸命だったが故に、バラバラかよ!と。


彼にそれを伝えると

「方向性を変えよう。これを言ったのは、あくまでもいずみと繋がりたいからであり

離れたいからではない」


これを聞いて、頑張る方向性を考え直しましたよ。


今までの私。

子供にかかりっきり。

子供が第一優先事項。

私が髪の毛がボサボサであろうと、寝不足であろうと、私のことは後回し。

私が後回しにしているんだから、アンドリューあなたも後回しなの、当たり前よね。


そんな感じだろうか。


知識はある。

男性というのは、どういう生き物か。

何が嫌で、何が得意で、何を好み、何を大切にしているか。


でも、知識なんて、実践してなければ、くその役にも立たねえぜ。


そう思って、私はそこからいろんな人に連絡をすることにした。


そのうちの一人の心理学者が私に言った。


「あのね、いずみ

 夫婦がそれぞれ子供に一生懸命になって疲れて、お互いに話す時間もなくいるカップルと

 夫婦がそれぞれを一番大事にしているカップルと

 どちらが子供が安心安全を感じられると思う?


 統計的に、後者だと安心して子供は育つのよ。

 だから、私の経験からもいうけどね、子供を最優先ではなく、旦那さんを最優先にしなさい」


これ、長女が生まれた時に

散々周りの諸先輩方から言われた言葉だった。


でも、赤ちゃんを胸に抱えながら旦那さんを最優先にするなんて

できるわけがなかった。そんな方法すら知らない。


ただ、今は分かる。


いや、わかる、、ではなく、この現実をみよ。


旦那が私から気持ちが離れていると言われている現実をみよ、いずみ!


そう思い、私は慣れていない、よくわからない領域である旦那を優先するということを

するように考え始めた。


まずはアンドリューと話をした。

どうしたら、いいのか?と。


そして、デートをしようという話になったのだ。


二人だけの時間を作ろう。

しかも泊まりがけで。


うまくいくか?知らん。

やったことがない。

でも、今までの方法で、漂流した白熊なのだから

やってみるしかないでしょ。


その思いで、私たちは泊まりがけでデートをすることにした。


モノクロから虹色へ