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怒りの感情3


『怒った方が負け』

そんな言葉を聞いたことがある。

相手に怒りを伝えるなんて、学んでこなかった気がする。

『そんなに怒らなくても』

とか

『怒ったって、仕方がないじゃん』

とか

怒ることって、幼稚でスマートじゃない感じ。

怒った後の処理方法も学んだことがない。

できるだけ怒ることを避けることしかしてこなかった気がする。

喜びを感じた時にそれをシェアしたら、お互いがウフフってなる。

同じ感情の怒りを感じた時にそれをシェアしたら、お互いがウググってなる。

身体のバズり方は、おさまっていた。

でも、怒ったことによる居心地の悪さは残っていた。

子供の頃の花火が終わった後につけておいたバケツのように

燃えかすが混じって汚い水のような心の状態だった。

燃えかすの汚さに触れたくないけど

流さないといけないあのめんどくさい感じ。

日を追うごとに、花火の紙も溶け出して腐敗していくバケツの中の水。

ファシリテーターのデイビットから連絡が来た。

『今日のいず美はどんな調子だい?』

そして、友人のジュリーからも

『何かサポートすることがあるかしら?』

そして、怒った相手の女性の彼氏からも

『昨日は、素晴らしい学びを見せてくれてありがとう』

と連絡が来た。

怒りをこんな風に扱ってもらえるとは知らなかった。

私が知っているのは

ドン引きの状態か

相手にされない状態

のどちらかだったから。

さて、怒りにまつわる一つが『許せない』

ただ、怒りを全部出した後の私には、

”許せない” なんて気持ちはどこにも残っていなかった。

どうでもよくなっていた。

彼女が私の怒りを受け止めようが、受け止めまいが。

『相手にわかってもらったり、説得するためではなく、自分のために怒れ。』

そうアンドリューが私に言った。

自分のために怒る。

今、やってみてようやく分かった。

許せないというのは、きっと、相手が受け取ったかどうかではなく

自分の怒りが体に残っていることを指してるだけなのかもしれない。

この工程で浮かび上がって来た、私の怒りの火種となった男性のことを考えた。

こうやって、自分のためにあの時、彼に私の怒りを伝えなかった。

醜い女でありたくないという最後の私の彼への愛情表現だったんだと思う。

怒って怒って怒って、自分がこれだけ辛かったと伝えたかった時でさえ

私は、彼に愛されていたかったのかと自分を愛おしくさえ思った。

さて、その花火が終わった後の後処理である。

気まずい。

自分がオーバーヒートしていたのは、理解している。

だからと言って、

なかったことにしましょうなんていう彼女の言葉を受け取る気にはなれなかった。

毎日連絡を取る間柄でもないのだから、そのまま疎遠になればいい。

ただ、「学び」において、そうは問屋が卸さない。

彼女と顔をあわせる日がやって来た。

続く

モノクロから虹色へ

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