寝ても忘れられない時

感情というものが体を支配することがあるというのは

本当にその通りだと思う。

だいたい人は、寝てる間に

その日にあった出来事から、そこに付随する感情というのを取り外して

神経のネットワークである記憶をプロセスする場所に入れる。

だから、目が覚めると、

感情よりもこんなことがあったなあという思い出になっている場合が多い。

つまり、『寝りゃ忘れる』ということが起こる。

ただし、その記憶があまりにも感情が昂りすぎて脳が消化できない場合、

その時の体の起こった全ての感覚を持ったまま、記憶として貯蓄される。

だから、同じようなことが起きた時に

「あ、前もそんなことがあってさー」

なんていう流暢な感じではなく、

とっさに身体中がその過去の出来事と同じ感覚に覆われて、

「なんだよ、このやろーばかやろー!」

と叫ぶ羽目になってしまう。

つまり、過去の自分の感覚にコントロールされた人生となる。

どうするか?

もう、その感覚が出てきた時に魚を仕留めたというぐらいの勢いで向き合うしかない。

すると、たちまちその感覚がギフトに変化するから。

私の友人Aが、私の友人Bのいう言葉に対して、モヤモヤを感じていた。

事の次第は

私自身が時間に余裕がないために、AとBにプロジェクトを頼んでいた所からの始まりだった。

Bが『どうかなあ?』と言った言葉に対して

Aは『Bちゃん、うまくいかないかもしれないっていう気持ちでいるみたい』

と私に伝えてきた。

私は、Aのいうことをそのまま鵜呑みにしかけたが、何かしっくりしない。

私が知っているBは、確かに’でも’という言葉を使う。

ただ、冷静でありながら中身が熱くて、涙もろい可愛い女の子で私のプロジェクトに携わることを数年前から言ってくれている彼女だったから、

なんかその言葉の真意がハマらない感じがした。

だから、機会があったら、直接、本人に話してみるかと思っていた。

その日はすぐにやってきて、Bちゃんに私は言った。

その結果、彼女の反応は、全くもって違うものだった。

二人がやり取りしたメッセージの内容を見ても、

Aが感じていたものが全く見当たらなかった。

つまり、AのBについての感想は、全くもって真実とは違う、「嘘であった」ということだ。

『????』

と思い、それをそのままAに伝えた。

Aはショックを受けていた。

彼女が動揺しているのは、メッセージからも伝わってきた。

(頑張れ。)

そう思った。

大体の人は、Aの立場になったら、

"だって、Bちゃんてこういう子でしょ?"

とか

"分かってくれないなら、いいよ"

とか

"このプロジェクトから身を引きます"

とか

"申し訳ございません!!!!"

と罪悪感に苛まれる

とか、

ジタバタする。

もしくは

体に症状が出るか、食欲やアルコールに走るか。

つまり、

[ 戦うか、逃げるか、フリーズする]

の3つのうちどれかを取る。

彼女の場合は、胃のモヤモヤが止まらないという体のセンセーションに現れていた。

その報告も受けながらも、(頑張れ)と心の中で言って返答はしなかった。

きっと、大丈夫。

インテグレイティッド・ヒーリングをしている彼女だったら

この状況をギフトにできるから。

そう信じて。

するとこんな風なメッセージが来た

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私のBちゃんへのネガティブな思い、どうしてこうなっちゃってるの。

って自分のしたことにすごく胃がムカムカしていて、吐き気が消えなくて、どうしようもなくて、インテグレイティッド・ヒーリングのセルフセッションしたんだ。

プロトコルで怪我(怪我にまつわるネガティブな影響を除去する)が出てきて、

離婚前に大きな事故をしたことがあるの。

朝、子供達を学校に送って行く途中で車が突っ込んできて。

彼はいつものように家には帰ってきてなくて、

子供達も車に乗っていたから、

私すごく動揺して、

彼の電話も繋がらなくて、メッセージ残したら、

しばらくして彼が現場に現れてね、

すごい剣幕で

「朝っぱらからめんどくせー事してくれたな!何でこうなったか説明しろ!」

って怒鳴って。

私、事故のショックで震えが止まらなくて、声が出なくて、

そうしたら、「黙り込むんじゃねー!説明しろ!」って怒鳴って、

家に帰ってからも1時間くらい床に座らされて、タバコふかしながら怒られて

いろんな事、説明したかったんだ。

「俺に口答えすんじゃねーよ。言い訳してんじゃねーよ。」って怒られて

それに反論したかったし、

「私の言うこと聞いてよ、家ん中でタバコ吸ってんじゃねーよ。」

って言いたかったのに怖くて言い返せなくて、いっぱい言いたいことあったのに、

言い返せなくて その時、ひどいむち打ちで、

首も背中もすごく痛くて 怖かった事、

痛かった事、

体をさすって、大丈夫って言って欲しかった事

忘れてた感情や記憶、彼への不満、怒りがいっぱい

(セッション中に)吹き出してきて、

めまいでぐるぐるしてきて、泣きじゃくって

このあいだの金曜日に、

いずみちゃんに私の友達の離婚調停の話した時に

いずみちゃんが、帰りの夕日見ながら「自分の底の醜い感情にも向き合ってみたら。」 って言ってくれた言葉があったから、

そこに向き合おうっていう覚悟はできてた。

覚悟ができてなかったら、

また蓋をしていただろうと思う。

Bちゃんの、でもさ、とか切り返しの言葉を聞いてると、

自分が言いたくても言えなかった言葉と重ねてしまって、

当時の嫌悪感をそこに重ねてしまっていているんだ。って思って、

それを口に出せる彼女。それを言えなかった自分。

ストレスローディング(その時の感情など、私たちが気づいていない層のすべての情報を得るプロセス)は、めまいで目を開けていられないくらいで、

セッション中、泣けてしょうがなくて。

この間、夢を見た後に出てきた感情で終わりだと思ったら、まだ出てくるから、

終わってなかったんだ。って

言い訳する自分が醜いってすごい思ってきたし、でも言い訳したかった。

言い返したかった。 悔しくて、心細くて、悲しかった。

怒っていた。

むち打ちでカイロにかよう時に、彼が「それくらい気の持ちようだろ」

って言ったこともすごく腹が立ったんだ、って今思い出した。

そんなセッションをして、終わった後、

Bちゃんごめんね。。。って原因は彼女じゃないのに、「彼女が」ってすり替えていたんだ。

今日は胃が気持ち悪くて、食事が受け付けられなかったんだけど

セッション終わって、少し落ち着いたら少しご飯が食べられるようになった。

こんなに感情が噴き出してくるなんて、まだ動揺があるけど 一晩寝て、落ち着いてみる。

(あの時泣けなかった分、いっぱい泣いてもいいんだ)ってさっき思ったんだ。

泣きすぎて頭が痛いけど、あの時の感情から目をそらすのやめるって思ったんだ。

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信じて待ってよかった。

戦う、逃げる、フリーズする

その3つではなく、インテグレイティッド・ヒーリングという愛で

自分のその感情をケアできたことに私は『よくやった!』とメッセージを読みながら

口ずさんだ。

体のセンセーションは浮上した時に向き合う絶好のチャンスである。

誰かに対して、ネガティブな負の感覚が出た時、それは自分の癒しのチャンスだと思っている。

その感覚をなかったことにした過去、

もしくは、その時にはあまりにも衝撃的すぎてプロセスできなかった過去。

その時の自分をいたわってあげる作業だから。

『愛でしか、私たちは癒せない。愛が一番なのよ』

そうマチルダが、通訳をしている私の耳元で囁いたことがあった。

インテグレイティッド・ヒーリングは、

プラクティショナーになるためのものだけではない。

こうやって、負の感情が浮上して来た時に

愛を選択して自分を新しい方向に連れて行くことができる自分へのギフトであり、

ツールなのだと、この時に私は確信した。

みんながこうやって自分で自分を癒すことができるようになる世の中になるために。

だから、マチルダを呼んで素敵なロケーションでの講習会をする。

それが、私の社会貢献。

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