人生設定のキャラ

人生は所詮、自分が何者になりたいかで決まる

そう思った話です。

大学の時にピグマリオン効果というものを学びました。

うる覚えですが、教師が生徒に対して『この子は出来る!』と思って指導をすると、

その生徒はそれに応えようとしてぐんぐんと成績が上がっていく

そんなお話だったかと思います。

つまり、周りの期待によって、それに応えていくうちに自分の人間性が知らないうちに出来上がってしまうという事。

それが世に言う優等生であったり、出来ない子であったりします。

私たちは、学校や家庭と言う小さな社会の中で育ててもらいました。

一通りの教育をもらって、そして、世の中に出て行っても一人でみんなと生きて行ける術をそこで学んだと思います。

国語で本の読み方や相手の気持ちを読み取る事を学びました。

算数で、計算の仕方を学び物を買ったり売ったりする事がスムーズに出来る様になりました。

社会で、色々な人が自分の知らない所で働いている事を知りました。

理科で、生き物と一緒に私たちは共存をしている事を学びました。

英語で、他の国の人とコミュニケーション出来る方法を学びました。

私の生活で大なり小なりとても役に立っています。

ただ、目に見えない所で

『君はこういう人間なんだよ(頭が良いとか悪いとか)』とか

『こういう風な態度を取ると人から好かれるんだよ』とか

『こんな事をしたら、ダメなんだよ』とか

『君は親に捨てられる子なんだよ』とか

部活動や道徳の時間や友達関係、家庭環境で学びました。

そして、それをずっと引きずって

あたかもそれが本当に自分の性格なのかの様に生きて来ました。

ある一人の女性の友人の話です。

彼女は大物有名歌手の専属でついてお世話をしている方でした。

そんな彼女が私と一緒にセラピーを受ける事になりました。

彼女は、キャリアでは世界のトップに行く位の実力も名声もお金も得たけど、彼氏だけがいないと言いました。

彼女はパッと見た瞬間に、怖いおばさんという印象でした。

目つきも鋭く、何かを言ったら結構なキツイ言葉で返されるなーっていうのが雰囲気で分かる一触即発のおばさん。

綺麗なんだけど、眉間にしわが寄っていてきゃぴきゃぴ感が無いのでおばさんという印象が拭えない。

そんな彼女は私と一緒のセラピーでドンドンと女性になっていきました。

父親に捨てられたと言って泣く彼女は、

『自分が自分をサポートしないと誰も助けてくれない。私が誰かを頼ったとしてもその人は自分を捨てて去っていく』

そう家庭環境の中で、私は捨てられる存在であると信じて生きていました。

その彼女がセラピーを受ける中で『私は女性として男性に愛されて生きる』

そう言う風に自分のキャラ設定を変えました。

そして、彼女は大物歌手のツアー中にギリシャで、ある一人の男性に熱烈なアタック(古い?)を受けて、恋に落ちました。

ちょうどツアーがギリシャで最後だったのでその男性と彼女はギリシャに半年残って生活をしていました。

彼女が久しぶりにカリフォルニアに戻って来ると

眉間のしわは消え、ビックリする程のキャピキャピ感に一瞬おののきました。

そして、本来持っている美しさが光り輝きまぶしく、こんなに彼女って可愛かったんだと改めて思いました。

男性に愛されるとこんな風になるのかと、外から彼女の変容ぶりを見ていてとてもインスパイアされました。

私が知っていた彼女は子宮に筋腫があって、妊娠8ヶ月位にぽっこりと出ていました。

でも、彼と出会って(しかもヨーロッパのゴージャスというしか無いビックリする程かっこいい男性)彼が彼女にメロメロで、まさしく女神のようになった彼女のお腹はビックリする程ぺったんこになっていました。

この二人の全く別人の彼女の側面を見た時に私は思いました。

人間て、人生設定+キャラ変更がいつでも出来るんだなぁ

と。

そして、カラダが持っていた病気すら、消してしまうのか。。。

ピグマリオン効果で人が定義づけ、

それを信じた今までの自分は、本当は全く違う人間であるかもしれない。

さなぎのままだと、単純に緑の丸まった生き物。

さなぎの状態を見て、

誰があんなに綺麗な蝶になるだけではなく、飛べると思っただろうか?

そんな事を教えてくれた彼女の生き方。

学校に行っていた期間は、私たちはさなぎの様に自分の身を守る方法を学んできた。

さなぎのままで死ぬ人もいるし、私はさなぎなんだと思い込んで死ぬ人もいる。

もしかしたら、守っていた物を破ってジャジャーンと飛び出した時に

思いもしない姿になれるのだと言う事。

私にとって

今でも彼女は人生の大きな振り幅は可能なのだと見せてくれた素晴らしい友人です。

そんな彼女が言いました。

『いず美、私ね、オトコオンナを止めたのよ。

 もう私は捨てられる女で、自分で必死に生きて行く女じゃない。

 私は、男性が私を好きでたまらなくて、その愛にフロートしながら生きて行くの。

 だから、もう大きな仕事に未練は無いわ。

 がむしゃらに働いていた私にも未練は無い。』

全て手に入れた彼女のカオがあまりにも女神で

余裕のある女性ってこんな感じなんだと圧巻でした。

モノクロから虹色へ

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